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報告「路上から議会へ〜ポデモスから学ぶ市民シンポジウム」大椿裕子さる4月9日、大阪ドーンセンターで、「路上から議会へ~ポデモスから学ぶ市民シンポジウム〜」が開催されました。この企画の呼びかけ団体は、大阪社会フォーラム実行委員会と社会主義ゼミナール実行委員会です。 はじめに、スペイン在住の研究者・廣田裕之さんによる「市民政党ポデモスを生んだスペインの社会的背景」と、ポデモス・バレンシア事務局長のハイメ・パウリーのさんによるビデオメッセージが上映されました。失業率25%、スペインの平均年収は15,000ユーロ(1,875,000円)という厳しい状況も報告されました。 続いて、スカイプでスペイン・バレンシアとつなぎ、5人のパネラーの質問にパウリーの事務局長が答える形でパネルディスカッションが行われました。はじめに、Occupy Wall Street 運動のきっかけとなった2011年の15M(キンセエメ)運動に参加した、エリザベット・ベルガラ・ベラスコさん(スペイン・ガリシア出身の大学院生)から、その時の様子が報告されました。 そして、中村研さん(SADL=民主主義と生活のための有志)から、シカゴで開催されたレイバーノーツ大会に参加した時、スペインの空き家占拠運動に関する映像を見たことを語りました。 片方真佐子さん(大阪平和委員会)からは、失業率25%、若者の失業率50%、社会的疎外の状況にあるスペイン人30%の状況の中、ポデモスは労働問題に対し、どういう方針を掲げているのかという質問が投げかけられました。 大椿裕子さん(大阪教育合同労組執行委員長)からは、ポデモスの急進的な勢いと市民の後押しに大阪維新の会を重ね、その違いは何かと問いかけました。ドイツ現代政治、平和研究を専門とする大阪大学准教授の木戸衛一さんは、「路上には雑多な要素がある。ドイツでも、移民政策を受け、移民排斥の状況が強まっている。しかし、市民がまっとうさを失わない政治を築くには何が必要なのか?」と投げかけました。 パウリーノ事務局長は、「右派左派にかかわらず誰でも賛同できる問題に徹底して焦点をあて」運動を作ってきたと語りました。そして、「伝統的運動のアイデンティティや潮流、そのやり方にとらわれないこと」と繰り返されました。それは、伝統的左翼であったパウリーノ事務局長自身が、15M運動の中で、自身がこれまで築いて来たものが一旦崩れ、どうすれば普通の市民が政治に関心を持つのか、普通の市民の声を政治に反映させていけるのかを徹底して考えてきた中で体得されたものに他ありません。 「あなたが政治を行わないと、誰かがあなたの利益に反する政治を行う」。パウリーノ事務局長のこの言葉を反芻しながら、夏の選挙に向け、私たちに何ができるのかを考える重要な機会となりました。 *当日のシンポの様子はこちらから全て見れます。 Created by staff01. Last modified on 2016-04-22 11:23:56 Copyright: Default |