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目立った自衛隊の軽装甲車〜「東京都総合防災訓練」監視レポート
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目立った自衛隊の軽装甲車〜「東京都総合防災訓練」監視レポート

    尾澤邦子

 毎年9月1日頃に行われている東京都の総合防災訓練。今年は9月4日に葛飾区で行われるとのことで、地元の立場から「米軍・自衛隊参加の東京都総合防災訓練に反対する実行委員会2016」に参加し、葛飾区交渉、監視行動、報告集会に参加しました。

 安保法制が施行され、自衛隊が海外で戦闘するようになるなかで、「軍隊」としての自衛隊を災害救助の組織としてアピールするのはどうかと思い、また1923年9月1日の関東大震災をきっかけに行われた、朝鮮人虐殺のような人権侵害は許されないという思いで参加しました。

 8月8日、葛飾区議みずま雪絵さんの紹介で、葛飾区の防災課長との交渉が行われました。米軍機オスプレイの参加や自衛隊のPR・勧誘活動はやめてほしいなどの申し入れを行いました。また人権への配慮についても要請しました。課長からは当日の訓練内容や、「各町会から2200名の方にバスや徒歩で参加していただく」などの話がありました。

 9月4日(日)午前9時、会場の水元公園に到着。あちこちにテントが張られ、展示や体験訓練、福島や東北の物産展、防災グッズの紹介や災害対策などが行われていました。またキッズエリアでは、警視庁騎馬隊の乗馬体験、防災ゲームなどをやっていました。道路障害物除去訓練などを見ました。人気は炊き出しのカレーライス。長蛇の列ができていました。自衛隊の炊き出し車両が出ていました。

 メインは木造住宅密集地域における救出救助活動等訓練で、11時から中央広場で行われました。倒壊した家屋の火事には、地元の消防隊が消火活動を行っていました。閉じ込められた人の救出にはレスキュー隊が活躍していました。自衛隊の軽装甲車も来ていました。ビルに取り残された人の救出には空からヘリコプターで人が降りてきて負傷した人を抱え上げていました。見ていてとても緊張しました。消防庁と警視庁のヘリコプターで救出訓練をしていました。

 訓練終了後、小池百合子都知事からの講評がありました。「自助・共助」と「連携」というテーマで行われたのですが、まあうまくいったとの話でした。訓練では自衛隊はあまり目立っていませんでしたが、会場では「自衛隊東京地方協力本部新小岩募集案内書」という看板を出してPR・勧誘パンフの配布など行っていました。

 戦闘車両の展示も一番目立つところでやっていて、友人が軽装甲車を指さして「これは災害時でも使うんですか」と質問したところ、「いえ、これは戦闘用です」とはっきり答えました。災害訓練なのに戦闘用車両の展示はまずいのではないかと話しました。


Created by staff01. Last modified on 2016-09-06 16:19:54 Copyright: Default

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