安倍首相の街宣にノー～「アベ政治を許さない」のプラカード掲げて

　　　　牧子嘉丸

　６月１９日（日）午前１０時半から有楽町で野党４党・市民連合の街宣があると、前日の新宿大集会でシールズの訴えがあった。その街宣が終わったあと、アベが同じ場所に来て演説するという。メディアは絶対比較してくるから、「めっちゃでかい絵を作りたい」と参加の呼びかけがあった。

　ところが、当日の日曜日になると、野党・市民連合の熱気の余韻が残る有楽町はキャンセルして、吉祥寺に来ることに変更。いかにもこの小心者らしい姑息なやり方だ。それで、急きょ午後４時に吉祥寺でアベを迎え撃つことになる。

　前座は「僕は身長１９０センチ以上あります。バレーはチームワークが大事です」という朝日か毎日か知らんケンタロー候補と中川参院選候補、それに地元の土屋のみっともないアベ・ヨイショ演説。どこを見てもポリスとＳ・Ｐとアルバイトみたいな支援者ばかり。

　さてどこで抗議をするのか、と思いきや、アベが街宣車に登壇すると、「アベ政治を許さない」「戦争法絶対反対」「国民の目は節穴じゃない」などのプラカードを掲げて、平和的なかつ燃えるようなレジスタンスを敵陣で表明。その勇気ある行動に思わず感動と敬意でいっぱいになる。

　アベはかつての停滞期に戻していいんですか、とアベノミクスの成果を盛んに強調するが、昨日（6/18）の新宿集会で市民連合・大沢真理東大教授によると、民主党政権下の方が所得も雇用も今よりずっとよかった。すくなくとも生活をボトムアップしようとしていた、と話し、この亡国・売国の政権とおさらばしないと日本は滅亡すると呼びかけていた。

　アベは「気をつけよう甘い言葉と民進党」などとくだらない決まり文句を連発するだけで、後ろで聞いていた学生が「中身は何もないね」と、途中で帰って行った。最後に頑張ろうの掛け声を唱和していたが、これもパラパラ手が上がっただけだった。

　午後７時のＮＨＫニュースはアベをどアップにして、背景を映さず、野党４党党首合同街宣も個別に分断して放映。「でかい絵を見せない」手法に徹して、いかにもアベの番犬・忠犬放送ぶりを発揮していた。　　　　　　　　　　　