石川源嗣のコラム :「団結がんばろう」と労働組合 | |
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東部労組の石川です。 東部労組機関紙2015年4月号のコラム<二言三言>に下記の文章を掲載しました。 「団結がんばろう」と労働組合 先月末、大阪で講演した。 報告後に意見質問が続出したが、そのなかに<労働組合でよくやる「団結がん ばろう」三唱は恥ずかしさが先に立って、どうもなじまない、いまの労組の現状 に合っているのか>との意見が出た。最近時々出会う意見だ。 それに対し、私の経験では新支部結成では「団結がんばろう」三唱をやり方か ら教えて必ずやるようにしている、東部労組全体でも機会を見つけてやっている。 気持ちを合わせて団結して闘うことを表現する優れた方式ではないかと答えた。 集会のあと話した前田裕晤さん(労働情報代表)によると、「団結がんばろう」 三唱は1960年の三池闘争の時からではないか、それ以前にやった記憶がないとの ことであった。 森田ヤエ子作詞荒木栄作曲の労働歌「がんばろう」は三井三池争議の真っ最中 の1960年6月に作られ、全国に広がった。その影響があるのかもしれない。「が んばろう」は先日のメトロコマースの座り込みでも歌ったし、新年会でもよくや る。 ネットなどで調べたが、「団結がんばろう」三唱の起源はよく分からなかった。 東部地域の争議・自主生産の拠点であったパラマウント労組の結成大会(1956 年)の議事次第では最後は「インターナショナル」の合唱で終わっている。それ が1960年代後半になると、軒並み組合大会はほとんどどこも「団結がんばろう」 三唱で締めるようになった。ただ東部労組は「インターナショナル」合唱の時期 が長く続いた。 旅行会社JTBの労組が組合大会でのガンバロー三唱の廃止を正式に決めたとの 記事を見つけた。成果主義賃金や従業員の処遇の「個別化・多様化」、正規非正 規労働者の分断の強行に抵抗しない・できないという現実と「団結がんばろう」 との乖離(かいり)、つまり労働者の団結力に対する無力感・不信感が「格好悪 い、恥ずかしい」との感情を生み出しているのではないか。 「団結がんばろう」は経営者と真っ向から闘う時にふさわしいもので、労資協 調の組合にはなじまないのかもしれない。(石) Created by staff01. Last modified on 2015-04-15 23:56:34 Copyright: Default |