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非正規労働者の叫び!「郵政65歳裁判」控訴審始まる
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非正規労働者の叫び!「郵政65歳裁判」控訴審始まる

     丹羽良子

  *朝ビラ@裁判所前 撮影:丹羽

 12月16日、東京高裁717号法廷で、「郵政非正規社員の65歳解雇無効裁判」の控訴審が開かれた。

 2011年に、後付け就業規則によって、全国で1万3千人以上の郵政非正規社員が解雇され、そのうちの9名が解雇無効を主張して東京地裁に日本郵便を提訴、今年7月に原告側全面敗訴の判決が言い渡された。それに対し、9名の原告全員が控訴、その控訴審第一回弁論が、16日に開かれたのである。法廷前は50名を超える傍聴者であふれた。

 手続きや書面の整理の後、控訴人丹羽が冒頭陳述を行い、その後、弁護士会館で報告集会が持たれた。

 次回弁論は、2016年2月22日(月)午前11時、東京高裁717号法廷と決定した。


 *報告集会@弁護士会館 撮影:内田

以下は、丹羽の陳述書からの抜粋です。

〈人間差別と身分制度〉

 私達が控訴を決意したのは、単に、金銭的理由からだけではありません。

 正社員と同等の業務を課しながら、入社時の約束を反故にして、非正規社員を「使い捨て要員」とみなす日本郵政と被控訴人の人間差別への怒りからです。

 私は、自局やユニオン内で、非正規社員が、正社員であれば問題にされないような些細な、あるいは、自己の責任ではない事故のために退職に追い込まれる例をいくつも見てきました。

 日本郵政と被控訴人は、社員間に意識的に身分制度を作り出し、そのことによって莫大な利益を得ています。非正規社員の搾取です。日本郵政と被控訴人は、非正規社員を人として遇するべきです。

〈日本郵政と被控訴人へ〉

 私は、自分の仕事が本当に好きでした。仕事を通じて、顧客の、郵便局への信頼を肌で感じてきました。

 被控訴人が、ユニバーサルサービスの役割を振り捨てて、取り集め回数の削減、不採算局の廃止、過疎地への戸別配達取り止め画策などに走り、要員不足や業務レベルの低下によって、顧客の信頼をどんどん失っていくのが残念でなりません。

 65歳定年制を廃止して要員を満たし、現社員の労働強化を軽減し、非正規社員の待遇を生活可能なものに引き上げて、よりよいユニバーサルサービスを提供できる日本郵政と被控訴人を取り戻してほしいと願っています。


Created by staff01. Last modified on 2015-12-17 20:58:53 Copyright: Default

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