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「原発の電気」とはさようなら〜「電力自由化」で広瀬隆さん講演

 来年4月から電力自由化によって、私たち消費者が電力会社を選べるようになる。11月28日、東京・水道橋の「スペースたんぽぽ」で広瀬隆さん(写真)が「電力自由化で原発と電力会社を葬る!!」と題した講演を行った。会場は80名完全予約制でぎっしり。広瀬氏は、豊富なデータと資料をもとにマスコミでは知ることのできない電力をめぐる実態を明らかにした。「安倍がホルムズ海峡問題で騒いでいるが、2014年度の火力電力の原料の90%は石炭と天然ガスで石油は10%にすぎない。石油エネルギー危機は大ウソだ」。「電力会社の経営が厳しいのは原材料のせいではなく、原発を抱えているから。原発は動かさなくても維持費だけで数兆円かかる」とその具体的数字を示した。一方、安くて安定した電力を確保するため、企業は電力会社から購入せず、自社で発電機をもつようになり、その比率は年々増加している。大きく様変わりしている電力業界。そして来年4月から「電力自由化」である。

 広瀬さんの話によれば、現在、火力発電は天然ガスを使った「ガスコンバインドサイクル発電」に移行している。熱効率がいいからだ。「新電力」といわれるガス会社などがこれを使って、新規参入をはかっている。2016年の自由化で、消費者は東電などをやめて「新電力」から電気を購入すれば「原発の電気」とさよなら、できるのである。実際、東電の電気販売量の4割は家庭向けだが、利益は家庭向けから9割を上げている。つまり、家庭向けの電気料でボロもうけしている構図だ。だから、家庭の多くが東電をやめてしまえば東電には大打撃である。

 では実際、「新電力」のどこを選べばいいのか。広瀬さんは現在時点と断りながらも、原発の電気をつかっていないことがはっきりしているいくつかのメーカーを推奨した(写真下)。「まだ業界内や官僚などの綱引きがあり状況は複雑だ。総原価方式、発送電分離問題など問題点も山積み。でもまちがないく一つのチャンスが到来している。私たちの数の力で“原発の電気を使っている電力会社はノー”の大運動を起こそう」と呼びかけた。なおこの日の90分の講演DVDは、たんぽぽ舎(03-3238-9035)から発売される。(M)

ビデオプレスでも取扱中


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