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牧子嘉丸のレポート : 9.17雨中の採決阻止闘争
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雨中の採決阻止闘争〜雨にも負けず、アベには絶対負けない民衆の総決起

              牧子嘉丸

 9月17日は朝からの雨模様。国会でも姑息なやり方で委員会室議場を変えたり、不穏な雰囲気だ。 そして午後4時半、今までのうわべの中立性をなげすて、鴻池はその極反動の正体をむきだし にして、質疑を無視して採決に突き進んだ。

 老練・老獪なパフーマンスにだまされて、こんな奴に参院の良識や保守政治家の気概など期待 するほうがおかしいのだ。この男は鴻池組をバックにして、戦争で一儲けを狙う強欲で好色な政治屋 にすぎない。

 このときNHKは待ってましたとばかり、委員会での法案成立のニュース速報を流した。そうか、 今までの実況中継はこの瞬間を待っていたのだ。しかし、あの場面を見て、採決したと思う視聴者は いないだろう。自分たちがその証拠を残しているのだ。

 打ち合わせ通り、ヒゲの佐藤を出して「これは日本の国民の幸福と安全のために絶対必要な法案だ」 などと喋らせている。完全な出来レースである。最近の世論調査でも、唯一アベの支持率が不支持を 上回るという結果を出したNHKだ。もうこの局は大本営発表の放送局なのである。

 他の民放のキャスター・コメンテーターも勝ち馬にのりたいのか、自公のこの暴挙をまったく批判も 非難もしない。法政大の萩谷とかいう教授は「国家の最高機関は国会にあって、デモや運動では何も変 わらないんです」などとコメントしていた。その国会の議員が憲法遵守の義務を守っていないことが問題 なのに、何を言うか。おまけ「中国の胡錦涛主席が訪米するまえに何としてでも法案を通す必要があった んですね」としゃーしゃーと発言。お前はアベの外交顧問か。

 テレビなんてこんなみっともない電波芸者の先生や評論家、それに政治部記者などという玄人ぶった 素人解説者ばかりで、本当にろくでもない連中ばかりだ。真実の声を聞くにはやはり国会前だ。

 平和を求め公明党の裏切りを糾弾する創価学会員、満州事変発端の9.18日にこの法案を成立させてよい のかと問う佐高さん。真摯に平和を希求する女子学生の理知的な演説。どれもこれもここには本当の声がある。

 また、今はこの戦争法案を廃案にし、アベ一派に痛打を与えることが一番大事なのだ、と運動内部の統一と 団結を訴えた高田さんの迫力ある演説には誰も納得がいったと思う。

 集会最後のサプライズは俳優の石田純一さんで、みんなが自由に発言できるのが民主主義の基本だと力説。 締めくくりの「戦争は文化ではない」の言葉に参加者はどよめきをあげ、傘をさしあげ喝采をあげたのだ。

 もし家で暗い気持ち、悔しい思いをしているなら、どうかこの集会に参加してください。ここには真実の 声があり、民衆の叫びがある。あのテレビ画面に映し出される醜く薄汚れた駆け引きもだまし討ちもなく、 権力者にこびへつらう卑しく下品な顔もない。

 雨の降りしきるなか、人間の尊厳を守ろうと毅然と立つ個人がここにはいるのだ。 


Created by staff01. Last modified on 2015-09-18 16:37:25 Copyright: Default

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