東部労組委員長の菅野です。
東部労組市進支部 不当雇止め撤回を求める裁判勝利判決!
都労委に続く組合勝利!
佐藤さん・高畑さんの雇用契約上の地位確認!
「51才雇止め規定」は「合理性・社会的相当性なし」!
2013年2月末日をもって(株)市進から不当にも雇止め解雇された佐藤・高
畑両組合員の地位確認を求める裁判の判決が6月30日、東京地裁にて言い渡さ
れました。
東京地裁民事第11部(湯川克彦裁判官)は、佐藤さん、高畑さん両名の雇用契
約上の地位を確認し、バックペイの支払いを市進に命じました。6月25日の東
京都労働委員会(都労委)勝利命令に続き、組合の勝利です。
判決文において東京地裁は、両名が20年以上も有期雇用契約を反復更新してい
た実態をとらえ、継続雇用の期待権を明確に認定、市進が両名の雇止め解雇の
「理由」として主張していた「51才雇止め規定」(佐藤さんについて)、「勤
務成績不良」(高畑さんについて)につき、それぞれ判断しています。
■「51才雇止め規定」に合理性・社会的相当性なし
市進は「51才雇止め規定」につき、50才を超えた講師の、生徒とのジェネレー
ションギャップによるコミュニケーションの困難性」、「体力の低下」等を導入
・運用の理由として主張していました。しかし裁判所は、「50歳を超える講師
について、被告が主張する事情が一般的に存在すると認めるに足りる的確な証拠
はなく、かかる制度を支える社会的事実が存在するとは認められない」と、会社
の主張をことごとく退けています。
その上で、裁判所は「同制度を支える社会的事実が存在しないのに50歳を超え
て雇用契約を更新しないこととするものであるから・・・合理性のある制度とは
到底認められないし、社会的相当性も到底認められない」「一律に50歳をもっ
て理想的な授業ができなくなると決めつけることはできないのであって、かかる
一律の基準には合理性も社会的相当性も認められない」と、厳しい口調で「51
才雇止め規定」を明確に否定しました。
そして、この「51才雇止め規定」を理由にした佐藤さんの雇止め解雇について、
「合理性と社会的相当性は認められず・・・解雇であれば解雇権濫用に当たる」
と、その不当性を断罪しました。
■「勤務成績不良」は根拠・実態なし
高畑さんの雇止め解雇につき、市進は退会率の高さ、生徒・保護者からのクレー
ム等を「理由」として挙げていました。
退会率について裁判所は、「被告が主張する数値を前提にすることはできない」
として会社の主張を退けました。また、生徒・保護者からのクレームについても
裁判所は、クレームの存在自体に疑義を呈し、会社の主張を退けています。そし
てその他の会社の主張についても、「被告はるる主張するが・・・原告高畑を雇
止めすることが合理的であると認めるには足りない」と切って捨てています。そ
して、高畑さんの雇止め解雇につき「解雇であれば解雇権濫用に当たる」と判断
しています。
組合は判決言い渡し後、厚生労働省記者会で会見を行いました。
マスコミ各社が出席する中、佐藤さん・高畑さんは「この判決に従い、市進はた
だちに私たちを職場に戻すべきだ」と強く訴えました。
この会見をうけ、翌日の朝日新聞に「塾講師の雇い止め『無効』」とのタイトル
で記事が掲載されました。
ご支援いただきましたみなさま、本当にありがとうございます。
東部労組市進支部はこの勝利判決、そして6月25日の都労委勝利命令をバネに
組合員の職場復帰を強く会社に迫るとともに、争議の解決をかちとるため闘って
いきます!
引き続き、みなさんのご支援をお願いいたします。
詳細はブログ「労働相談センター・スタッフ日記」をご覧ください。
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Last modified on 2015-07-01 12:56:35
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