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「戦争できる国」に加担できない!〜田中聡史さん減給処分にめげず

                佐々木有美

 3月30日都教委は、都立板橋特別支援学校教員・田中聡史さん(写真)に、今春卒業式の「君が代」不起立を理由に減給(10分の1減給・1ヶ月)の懲戒処分を発令した。処分を受けたのは田中さん一人。2003年に東京都で「君が代」強制が始まって以来、卒業式の「不起立」が一人になったのは初めてのことだ。田中さんの処分は連続8回目。1〜3回目は戒告、4回目以降は減給が続いている。そもそも減給処分は、最高裁判決によって原則違法とされた。なぜ田中さんにそれを適用するのか、都教委からは何の理由も説明されていない。

 処分発令の翌日(3月31日)、抗議集会が東京・水道橋の全水道会館で開かれ70名が集まった。田中さんは「今回は6ヶ月の減給処分が出るのではないかと心配していたが、多くの人が“処分するな”の声を都教委に上げてくれたおかげで1ヶ月にとどまった。かげながら励ましてくれる同僚もいた。今学校では、トップダウンが進み、“戦争できる国づくり”に教員が加担させられている。こういう状況下で、不起立はとても重要だ」と語った。

 集会では、都教委が、1月16日の地裁判決で減給処分の取り消しが確定した教員1名に対しても、3月30日改めて戒告の再処分を発令したことが明らかにされた。残る現職8名にも4月以降再処分が見込まれている。同じような再処分は、2013年度にも行われた。司法の判断をないがしろにする都教委の非常識が繰り返されている。

 来年度からは新教科『人間と社会(仮称)』が試行され、高校でも道徳が教えられることになる。 3月10日の東京大空襲の記念日と11日の東日本大震災の日には、東京都の全学校で半旗が掲げられたという。戦争国家へと突き進む学校と社会、それに抵抗できない現場。その中で田中さんの不起立はわたしたちを励まし続けている。

 なお同じ31日、「君が代」解雇をさせない会は都教委を訪れ、田中さんへの処分抗議と、撤回の申しれをした(写真上)。

*写真撮影=佐藤茂美

※今後の行動予定

4月4日8時20分〜田中さんの服務事故再発防止研修への抗議行動  東京都教職員研修センター前(JR水道橋東口)

●抗議・要請先(処分撤回!の声を届けよう)

東京都教育庁 総務部教育情報課(都民の声を聞く担当)
 電話 03−5320−6733 FAX 03−5388−1726
人事部職員課服務係(処分担当)
 電話 03−5320−6790 FAX 03−5388−1731
教育長 FAX 03−5388−1725

動画(田中さんの発言・撮影=湯本雅典)


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