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当会は今、改めて主張する 労働者は「悪玉」ではない/安全問題研究会
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黒鉄好@安全問題研究会です。

少し前になりますが、年末の12月21日付け「北海道新聞」がきわめて重要な事実を伝えました。今から22年も前の1991年、労使交渉の席で、すでに国労北海道本部がレール検査の結果「改ざん」の事実を把握しており、JR側に徹底調査を求めていたにもかかわらず、会社側が何も手を打たなかったというものです。

一連のJR北海道の安全問題では、労働組合に責任を転嫁するような報道も一部に見られましたが、この北海道新聞の記事は、現場を最もよく知る労働者からの要求を拒否したJR会社側に原因があることをはっきりさせたという意味で、きわめて重要と思います。

以下、ブログからの転載でお知らせします。

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JR北海道に4つある労働組合のうち、国労北海道地方本部が、22年前の会社側との団体交渉の席上で、レール点検の結果に関して何らかの改ざんが行われている可能性を指摘していたと、北海道新聞が報じている(以下、特に断りがない限り、本記事で「国労」とあるのは国労北海道本部を指す)。

 参考記事:http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/511430.html

1991年、JRが業務の効率化を目的に線路巡回の回数を減らす方針を各労組に提案した。この際の労使交渉で、国労は「合理化で業務が回らなくなり、巡回点検が規定通り行われていない箇所がある。現場が報告書を改ざんしている」と指摘。「改ざん」に関する具体的な内容は指摘しなかったものの、会社側に「徹底した調査」を求めた。

その後、1998年、保線作業の外注化を進める提案に関する労使交渉の際も、国労が「巡回点検の実績において偽って入力されている箇所がある」と申し入れ、調査と保線部署を指導するよう求めたが、会社側は「調査する」としながらも「法令に基づき検査が行われていると信じている」と答え、手を打たなかったという。

これらは、国労側の労使交渉の記録から判明したもの。一方、会社側はすでに交渉記録の文書を廃棄したものと思われ「事実確認ができない。このため調査もできない」と回答している。

当研究会は、これまで、JR不採用問題との関わりの中で、終始一貫して現場労働者を信じ、彼らとの連帯を模索してきた。運動現場に対する理解を欠いた国労本部の官僚的姿勢に展望を失いかけた時期にも、各闘争団員・現場労働者への信頼は揺らぐことはなかった(どんな些細なことも交渉記録として文書に残しておく国労の官僚主義体質も今回、少しは役に立つものだと見直したが)。その国労が、少数派に転落させられながら、22年も前に現場から改ざんを指摘してせいいっぱい闘ってきた。崖っぷちに追い詰められたJR北海道に差した一筋の光明だ。

JR北海道で安全問題が焦点化して以降、最大労組(JR北海道労組)に革マル派が浸透している事実を奇貨として、「あのとき」と同じようにメディアを総動員したJR労働者悪玉論が始まる気配も見えた。だが、道民の間で圧倒的なシェアを持つ「北海道新聞」が社会面トップを割いてこの事実を報じて以降、「悪玉論」はなりを潜めた。公共交通で安全軽視の合理化が推進されようとするとき、現場から安全確保の闘いが提起され、メディアを動かすことができれば、資本の支配を突破することができることをこの事例は教えている。現場労働者と連帯し、2014年を反転攻勢の年にしなければならない。

(報告・文責:黒鉄好/安全問題研究会)

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黒鉄 好 aichi200410@yahoo.co.jp

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