スリランカ人男性が東京入管で死亡〜入管行政の根深い外国人差別の体質 | |
[MenuOn] Home | ニュース | イベント | ビデオ | キャンペーン | 韓国 | コラム | About | Help [login ] | |
スリランカ人男性が東京入管で死亡〜入管行政の根深い外国人差別の体質西中誠一郎11月12日に来日したスリランカ人男性が羽田空港で上陸拒否され、移送先の東京入国管理局(東京都品川区)で22日に死亡した。この件につき男性の親族(男性の甥)と外国人支援団体「仮放免者の会」が、12月1日司法記者クラブで記者会見を行った。 死亡したのはニクルス•フェルナンドさん(57歳)。スリランカで旅行会社を経営し、親族に会うために観光ビザで来日したが、所持金が少なくホテル予約がないことから上陸を拒否され、17日まで羽田空港に留め置かれ退去命令が出された。ニクルスさんはこれを不服としたため17日に身柄を東京入管に移送され退去強制手続きが開始された。 「仮放免者の会」が作成した被収容者への面会の聞き取り調査などに基づく配布資料によると、ニクルスさんは雑居房に3人で収容されたが22日(土)朝から激しい胸の痛みを訴え、午前7時半頃に日本語ができる同国人の通訳で入管職員と面接し、必死になって心臓の痛みと、病院での診察を訴えたが、週末で入管内に医師がいないことなどを理由に聞き入れられず、8時頃には経過観察のために監視カメラ付きの単独房に身柄を移され放置状態が続いた。昼食後の13時過ぎにニクルスさんの居室を訪ねたスリランカ人の被収容者が、意識不明で体が冷たくなっている状態に気がつき、入管職員を呼び心臓マッサージや人工呼吸、AEDなどが行われたが全く反応がなく、13時30分頃に救急車により病院に搬送され死亡が確認された。 東京入管が23日に記者クラブに送った広報資料には、「東京入国管理局に収容中のスリランカ人(男性、50歳代)は、本年11月22日13時ころ、身動きがなく、呼びかけに応じなかったことから、直ちに救急車の出動を要請するとともに、救急車到着までの間(中略)救命措置を採り、病院に救急搬送しましたが、15時3分、搬送先の病院で死亡が確認されました」としかなく、遺族や支援者に対してすら、詳細な経過報告は一切行われていないという。 記者会見に臨んだニクルスさんの甥は憔悴した表情で、遺影を掲げて質問に答えた。 「仮放免者の会」事務局長の大町剛さんは入管の不誠実な対応に憤りを訴えた。 記者会見に遠方から駆けつけた指宿昭一弁護士は「状況を入管職員が把握していなかったとは考え難い。入管の医療体制の不備については、日弁連が調査報告書を作成し11月に勧告を出している。他の弁護士会も相次いで会長声明や決議文などを出している中、こうした事件が再び起きてしまった。法務省も常勤の医師が不在で、医療体制の改善の必要性を公表している。そうした中での今回の事件は到底許すことはできない。極論に聞こえるかもしれないが、被収容者への医療体制が採れないのであれば、今収容されている方を仮放免という形で全員外に出すしかないと思う。命と強制送還のための無期限収容と、どちらが大事なのか?命や人権に配慮できないなら、収容自体を辞めるべきだ」と強く訴えた。 【参考サイト】 Created by staff01. Last modified on 2014-12-04 16:41:41 Copyright: Default |