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胸打った当事者の声〜6.5 労働法制の大改悪に反対する「国会包囲行動」

                            報告=北健一

「正社員ゼロ社会は許さないぞ!」
「過労死増やす改悪、撤回しろ!」

 6月5日、降りしきる雨のなか、働く者の怒りが国会を包んだ。生涯ハケン・残業代ゼロ、労働法制の大改悪に反対する「国会包囲行動」が行われ1000人が集まった。主催は全労連、全労協、日本マスコミ文化情報労組会議(MIC)などでつくる、安倍政権の雇用破壊に反対する共同アクション。

◆大詰めの国会攻防

 労働者派遣法改悪案は、衆議院厚生労働委員会で審議入りされるか、審議入りさせず廃案に追い込むか、ぎりぎりのせめぎ合いがつづく。安倍内閣はさらに、「新たな労働時間制度」と称する残業代ゼロ・過労死促進の制度を、6月末答申予定の「国家再興戦略」2014年度版に盛り込もうとしている。

◆胸打った当事者の声

 緊迫した状況下で開かれた国会前行動は、日比野敏陽MIC議長の司会ではじまる。全労連・大黒作治議長の開会あいさつの後、日本労働弁護団の高木太郎幹事長が、連合の「STOP THE 格差社会!暮らしの底上げ実現 5.27中央総行動」での鳥越俊太郎さんのお話にふれ、大同団結を熱く呼びかけ。

 国会議員の小池晃(共産)、相原久美子(民主)、阿部知子(無所属)、吉田忠智(社民)各氏の連帯あいさつを受け、各組合・争議団などがアピールに。

 参加者の胸を打ったのは、派遣で働く(働いて切られた)当事者たちの発言。首都圏なかまユニオンの多田弘一さんは「1日6000円でまともに生きられますか」と問いかけ、女性ユニオンの藤井豊味さんは派遣法改悪反対の歌を披露。いすゞ争議の五戸豊弘さん(JMIU)は「切られた派遣に人権はなかった」と告発。日赤争議の廣瀬明美さん(全国一般なんぶ)は、「これからの世代を同じ目に遭わせたくない」と声を振り、派遣法改悪案の廃案を訴えた。

◆JAL判決に怒り

 日本航空整理解雇事件での6月3日の客室乗務員、この日の乗員(パイロット)に対する東京高裁の不当判決への怒りの声も上がった。判決は「管財人による解雇に文句は言うな」といわんばかりで、会社更生下の整理解雇への司法チェックを放棄したに等しい。

 乗員原告団長の山口宏弥さんは、「まるで裁判所が雇用破壊の機関車になったよう。踏みにじられても踏みにじられても、最後までたたかう」。客室原告団長の内田妙子さんは、「この判決が断罪され、安心して働けるようになるまであきらめない」と語り、大きな拍手を受けた。

 最後に全労協の金澤壽議長の音頭で団結ガンバローを唱和し、安倍内閣の暴走STOP!を誓い合った。(ジャーナリスト・北健一)

*写真撮影=西中誠一郎


Created by staff01. Last modified on 2014-06-06 17:22:14 Copyright: Default

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