本文の先頭へ
LNJ Logo ウェブ署名:台湾の学生を支持し、政府による暴力的排除を糾 弾します
Home 検索
 




User Guest
ログイン
情報提供
News Item 0325shomei
Status: published
View


〔レイバーネット国際部・I〕

日本からも応援のメッセージとかいるかな、とか思ってたら、香港のいくつかの労働NG
Oがウェブ署名を呼びかけていましたので、訳してみました。文末に署名サイトのリンク
先もあります。漢字なのでなんとかわかると思います。内容をみたところ香港限定ではな
いようですので、署名したい方は、そのまま入力しても大丈夫だと思います(たぶん)。

============

台湾の学生を支持し、政府による暴力的排除を糾弾します
経済と貿易の事柄については人民が決めるべきことです

3月18日の立法院占拠から六日目、学生が提起した「サービス貿易協定撤回」の訴えに
対して当局がまともに回答しないことに業を煮やして、数百名の学生が3月23日の夜に
行政院[内閣]を占領し、すぐに千名あまりの民衆が支援に駆けつけました。

あろうことか馬英九政府は機動隊を導入して学生と民衆による平和的占領に対して血の弾
圧を行いました。24日未明早朝、約5000名の完全武装した機動隊が行政院を包囲し、警
棒と盾を振り回し、丸腰で平和的抵抗を続けていた民衆に殴りかかり、流血の惨事となり
ました。そして最後に放水車を出動させ、刺激物を混ぜた水を民衆に高圧噴射しました。

台湾の学生たちは政策をより公開的で透明性を有したものにするために、まずはサービス
貿易協定監督法を制定たうえで、サービス貿易の各条項を再審査するすべきである、とい
う最低限の民主的要求を提起しているにすぎません。徹底して腐敗し、利益を最優先する
政府を前に、人々の生活を脅かすいかなる政策に対しても、民衆は一ミリたりとも譲歩す
べきではないのです。

今回の台湾におけるサービス貿易反対運動の意義は、台湾のみに限定されるものではあり
ません。1999年の反WTO巨大デモ以降、そして2005年香港の反WTO閣僚会合を経て
、昨年末インドネシア・バリでの反WTO行動に至るまで、世界各地を貫いた運動における
、一つの衝撃波と言えます。それぞれの地域の運動はそれぞれ特徴がありますが、自由貿
易協定(FTA)による民主主義と人々の生活への衝撃に対する抗議は共通しています。

自由貿易の利点と弊害を区別すべきだ、という意見もありますが、それは欺瞞にすぎませ
ん。過去20年の自由貿易協定、とくにWTOのすべての協定は、労働人民と自然環境にと
っては破壊的影響こそあれ、有意義なものはなにもありませんでした。

今日のいわゆる自由貿易とは、18世紀のリカードの時代とは根本的に異なっています。
当時の貿易は、モノの貿易のみをさしていました。第二次大戦後に成立したガットの場合
は主要には工業製品を対象にしたものであり、農産品は含まれていませんでしたし、サー
ビス貿易などはいうに及ばずでした。

しかし今日の自由貿易は、資本を拡充させ、自由にそしてグローバルに各国を行き来させ
るものになっています。しかもほとんどすべての業種を「サービス業」と解釈して、本来
は公的な社会サービスである郵政事業、教育、水道事業などを、大企業のビジネスチャン
スとして提供させてきたのです。

グローバル巨大企業は労働者民衆と自然資源を自由に搾取し、あとは野となれ山となれ的
に放置しているのが現実です。多国籍ブランド企業が労働者の既得権を破壊した後、なん
らはばかることなく資本撤退するというケースは山のようにあります。いわゆる自由貿易
とは、「大企業の利潤をより高め、労働者の賃金をより低くする」というジャングルのル
ールを徹底したものに過ぎないのです。

WTOは自由貿易を推進するために、いわゆる「貿易障壁」なるものを撤去しようとしてい
ます。しかしいわゆる「貿易障壁」とは、各国の労働者の権利や福祉、そして自然資源の
保護のためにつくられた法律や制度にほかなりません。WTOの協定は目的を達成するため
に各国の法律の上に君臨しようとしています。

WTOおよび自由貿易、そしてさまざまな二国間協定や多国間協定(中国台湾サービス貿易
協定ECFA、環太平洋経済連携協力TPP、香港中国経済貿易緊密化協定CEPA等)は、各国の
多国籍企業のビジネス利益を労働者の権利保護や自然環境保護の上に君臨させようとする
ものです。台湾政府は学生が民主主義を尊重しないと批判しています。しかし民主主義を
裏切っているのは、資本の自由を人民の上に君臨させようとしている台湾政府にほかなら
ないのです。

各地の企業グループは自由貿易協定を成立させ、民営化を推進し、労働市場を不安定化し
、労働保障と福祉水準を引き下げるために各国政府をあおっています。各国の巨大資本が
自由に世界中の人々を搾取したことで、人々の生活は世界規模で底辺への競争へと駆り立
てられる結果となりました。これこそが、台湾、中国、香港を含む多くの国々で、急速な
経済成長にもかかわらず、賃金が後退し続けた理由なのです。中国ではWTO加盟によって
官僚や資本家が大儲けしましたが、国有企業では労働者が3000万人も失業するはめに
なったのです。

政府と大企業はつねに人々にこう語ります。閉鎖的経済によって凋落したくないのであれ
ば、自由貿易のグローバリゼーションに参加するしかない、と。私たちの答えはこうです
。「そんなことはありません。世界各国の民衆の共同の闘争によって労働と福祉、そして
自然環境のよりよい実現をかちとること、みんなが底辺ではなく最高標準を目指すこと、
これこそが人々と地球の唯一のオルタナティブです。私たちが閉鎖経済に立ち戻る必要は
まったくありません。私たちには底辺から湧き上がるグローバル化が必要なのです。」

私たちは、

1.両岸サービス貿易協定の撤回という学生の民主的要求を支持します。
2.台湾政府は民衆と対話し、労働者の権利と自然環境を適切に保護する政策を実行する
よう求めます。

2014年3月25日

最初の署名団体

・全球化監察
・労工世界網
・中国労働透視
・大学師生監察無良企業行動 (SACOM)

拡散中……
個人および団体の署名を歓迎します

署名サイト
https://docs.google.com/forms/d/1x-ZCoXVxeVU2BmkYuqrt-N1h7YMiZFO1IBHmfQU_1PQ/vie
wform


Created by staff01. Last modified on 2014-03-25 21:51:02 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について