事故から3年、進まない放射能汚染対策
原発のない福島を!県民大集会
3月8日、福島県内3箇所(福島市、郡山市、いわき市)同時開催による「原発のない福島を!県民大集会」が開催された。東日本大震災、福島原発事故から間もなく3年となるが、放射能汚染対策がなかなか進まない状況が続いており、より困難な事態が各地で続いている。
集会主催者からは「放射能汚染水漏れがますます深刻になってきている。県民の苦しみ・不安は一向に改善されていない。脱原発の思いはより強固に揺るぎないものになってきている」と、安心・安全を取り戻すことが共通の願いであることが訴えられていた。
集会では多くの方々から発言があったが、作家の大江健三郎氏は「あれだけの大事故があり、原発が絶対に安全ではないと多くの日本人は知っているのに、もう原発は安全なのだと、優れた技術なのだと言い始めている。日本人はもう一度(第2次世界大戦に続いてもう一度)だまされようとしているのか?」と指摘、次世代の子どもたちが生きていける社会を残すことが必要と、大人の側の責任を問い質した。
高校生からは「一体大人たちは何をしてきたのか?これからの世界は私たちがつくっていく」との決意表明があり、除染労働に携わってきた労働者からは「除染作業では粉じんが舞い内部被曝が心配であったので密閉式のマスクを求め環境省に相談した。すると、環境省にものを言うとはなんだと解雇された。解雇撤回を求めると今度は脅迫された。私たちは人間だ、生活までも奪わないでほしい」との切実な訴えがあった。集会には、脱原発社会をめざす労働者実行委員会や被ばく労働を考えるネットワークなど数々の団体も参加していた。
また、集会終了直後には、同集会会場を出発地とする「フクシマ連帯キャラバン」の取り組み(全港湾、全国一般全国協、全日建連帯等々が3月8日〜3月15日までおこなう)の出発式がおこなわれた。キャラバン参加者からは「放射能対策は進んでいない。原発を再稼働することは絶対に許せない。再稼働を止めるたたかいを若者からつくっていくためにもキャラバンを成功させる」との決意表明があった。
キャラバン隊は、福島県、茨城県、栃木県、群馬県、埼玉県内、千葉県、東京都等をまわり、3月15日、東京・日比谷野外音楽堂で開催される「さようなら原発集会」に参加する。(杜 海樹)
集会宣言(pdf)
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Last modified on 2014-03-11 11:49:05
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