本文の先頭へ
警備法廷で裁かれる山谷の「でっち上げ転び公妨」事件
Home 検索
*転載情報

今井です。以下、拡散歓迎。
今年3月、東京の山谷地区、泪橋交差点付近を歩行していた労働者Nさんは、と
つぜんパトカーが近づいてきて、降りてきた警官3名から、いきなり無礼な態度
で職質を求められました。その態度のあまりの非常識さに、「自分は何も不審な
行為をしている訳でもなく、歩いているだけなのだから、職質に応じる必要はな
い」と考えたNさんは、無視して行き過ぎようとしました。警官3名は、これを
体をはって阻止しようとし、全員が団子状態になったとき、イトウ警部補なる警
官が「転倒」しました。即座に「公務執行妨害の現行犯」として逮捕され、起訴。いまにいたるまですでに4ヶ月以上、勾留されています。

30数年の職歴をもち、警視庁パトカー警邏隊の隊長の警部補という幹部警官が、
こんなことで転倒したとしたら、そのこと事態が恥ずかしいことであり、Nさん
のせいにして逮捕など、もってのほか。
公判を傍聴しましたが、あきらかな「転び公妨」です。弁護人も、なぜ起訴した
のか分からない、とまで言っていました。
これは冤罪どころか、冤罪をねつ造した捏罪です。

昨日、論告求刑と最終弁論、Nさんの意見陳述で結審しました。
検察官は、ぼそぼそと早口で何を言っているか、まったく聞き取れません。傍聴
席から「もう少しゆっくり喋ってくれませんか」というしごく当然の声があがる
と、裁判長は血相をかえて「傍聴人の発言は許可していません。静かに。今度声
を出したら退廷」などと、裁判の公開原則を実質的に確保するという本来の任務
を忘れ、逆に傍聴人を脅しつけるという、裁判官とも思えない行動にでました。
求刑は罰金50万円。

判決は8月2日 午後1時半からですが、法廷がこれまでと変わって、東京地裁429号法廷となり、かつ「傍聴券発行」とするとの通知が弁護人にありました。
昨日の法廷で、あたりまえの抗議の声が出たことに対して、ただちにこの措置で
す。429号で傍聴券ということは、警備法廷とする、ということであり、傍聴人
をあらかじめ「不逞の輩」と想定しての措置であることは間違いありません。
そもそも3警官はNさんを怪しいと思い、職質しようとした理由として、「山谷
地区は犯罪者が多く住んでいる」などの差別発言を平然と行っており、裁判官の
今回の措置(傍聴人を警備対象としか見ない)も、警官たちと同根の「お上の裁
き」「岡っ引き根性」にほかなりません。

こういう封建裁判を市民の目で監視し、岡っ引き検察官やお上の裁き裁判官を教
育的指導することも、市民の役割だと思います。
傍聴・拡散歓迎です。

8月2日 午後1時半
東京地裁 429号法廷
傍聴券配布事件なので、午後1時までには並んだ方がよいと思います。傍聴券配
布場所は、ふだん通りなら地裁入り口の右手だと思います。


Created by staff01. Last modified on 2013-07-25 14:35:46 Copyright: Default

このページの先頭に戻る

レイバーネット日本 / このサイトに関する連絡は <staff@labornetjp.org> 宛にお願いします。 サイトの記事利用について