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報告 : 女性の人権を尊重する政治を! 橋下発言に抗議する緊急院内集会
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 これまでも人権を無視した発言を繰り返してきた大阪の橋下徹市長に対して、もう我慢ならないと、約400名の市民が5月22日、都内・参議院会館に結集し、謝罪と辞任を求めた。平日の日中に、これだけの参加者が集まるということ自体、関心の強さと事の深刻さ、そして女性や男性の怒りの度合いを表している。

 戦時中は「慰安婦制度が必要なのは誰だってわかる」「海兵隊の性的エネルギーを解消するためにもっと風俗業を活用するよう進言した」など、たびかさなる橋下の暴言に、235団体が抗議の声をあげた。

 ヤン・チンジャさん(写真下)やほかの女性権利団体の代表らは、公人としての橋下の人権侵害を糾弾する一方で、その根本的な問題は、安倍晋三首相や現政権の歪曲した歴史認識だ、という考えを共有した。ヤンさんは「トカゲのしっぽ切りで終わらないように、引き続き安倍政権の責任を追及していこう」と呼びかけた。

 橋下の発言を聞いてから眠れない夜が続いたという北原みのりさんは、男性が性欲をコントロールできない生き物だと言い切る橋下のコメントに対して、「男とはそういう生き物」と納得したりあきらめたりする社会の雰囲気があると指摘。「男性の本能にあぐらをかいている事実があり、日本はそれを文化として受容してきた社会」だと話した。またこれに対して、男性こそが「余計なお世話だ。一緒にするな」となぜ怒りの声をあげないのかと疑問を投げた。

 日本維新の会の西村眞吾議員においては、差別発言で党から除名されたにもかかわらず、共同代表である石原慎太郎や橋下についてはなんの処分もないことについても、大きな批判の声があがった。公人による性差別をなくす会の代表は、国内で特に政治家による差別発言が繰り返されるのは、それを罰する法律がないからだと指摘し、立法に向けての運動強化と賛同を呼びかげた。会は、石原が東京都知事を務めていた時代に、女性差別とあたる発言の撤回と謝罪を求めることを目的に結成された。

 この「女性の人権を尊重する政治を!橋下発言に抗議する緊急院内集会」の終わりに、参加者一同が声明に賛同した。声明は、橋下に対して差別発言の撤回と謝罪、辞職により多くの人々を傷つけ侮辱した責任をとるように求め、日本政府に対しても、国連人権条約にもとづいて公人による人権否定発言に反論し、差別と偏見を是正する責務を果たすことなどを求めている。(松元ちえ)

5/22参加者インタビュー(ユースト録画)
5/22院内集会全記録(ユースト録画)


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