都教委が入学式「君が代」不起立教員3名に処分発令〜田中聡史さんに再び減給1ヶ月 | |
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都教委が入学式「君が代不起立」教員3名に処分発令〜田中聡史さんに再び減給1ヶ月4月25日、都教委定例会の傍聴席(20席)はほぼ満席だった。「君が代」処分への関心の高さをうかがわせた。冒頭の報告事項を終え、いよいよ非公開の処分議案に入る直前、傍聴者の中から「君が代処分をやめてください!」の声があがった。複数の人が「処分をするな」「減給は違法」などのボードを持ち、教育委員に訴えた。この日、都教委は、今春の入学式で「君が代」不起立をした3人の教員に対する処分を決定した。3月の卒業式に続き、連続5回目の不起立をした田中聡史さん(都立板橋特別支援学校)は減給10分の1・1ヶ月、他の二人(都立大森高校)は戒告処分だった。昨年2012年1月の最高裁判決で、減給以上の処分は原則違法とされたにもかかわらず、都は3月に続き田中さんへ二度目の減給1ヶ月の処分を言い渡した。 最高裁判決以前の「君が代」処分は、戒告、減給1ヶ月・6ヶ月、停職1ヶ月・3ヶ月・6ヶ月の順に加重されていった。今回、都教委がこの累積加重処分に踏み込めなかったのはなぜだろうか。最高裁判決の重みとともに、直接の申し入れや電話・FAX・メールで届く「処分をするな」の元教員・市民の声、「東京新聞」特報欄の(君が代不起立)再発防止研修批判などが、都教委に少なからずプレッシャーを与えたことは十分考えられる。処分を繰り返す都教委が何よりも恐れているのは世論なのだ。 今春、猪瀬都知事は二名の新教育委員を任命した。(教育委員は全部で6名。他に内館牧子、竹花豊、木村孟委員長、比留間英人教育長)。一人は、女子柔道の暴力告発問題でサポート役を引き受けていた山口香氏。もう一人はイジメ問題などでマイノリティーの立場から積極的に発言をしている乙武洋匡氏だ。これらの問題では、まっとうな人権感覚を発揮した両氏が、基本的人権の中でも最上位におかれるべき「思想・良心の自由」に対してはどのような態度をとったのか。定例会の議論の内容はわからないが、少なくとも教育委員の一員として、両氏の責任は免れない。「みんなちがって、みんないい」(乙武氏のことば)の中身が問われている。 (佐々木有美) なお、5月8日(水)には、入学式処分の再発防止研修が予定されている。 *写真のボードの文字は、「「君が代」不起立への過重な処分をやめてください」 Created by staff01. Last modified on 2013-04-27 08:58:25 Copyright: Default |