国労バッジ裁判控訴審 妻まゆみさん、初の意見陳述
「夫が亡くなっても、国労バッジ闘争は生きています」
![](/image/2013/0218mayumi)
2月18日、国労バッジ裁判控訴審が東京高裁で開かれた(東京高裁第1民事部 福田剛久裁判長)。
この裁判は、都労委、神奈川県労委、中労委がJRによる故辻井義春さん(元JR京浜東北線本郷台駅勤務)に対する国労バッジ着用を理由とした20回以上の処分(最高10日間出勤停止)が不当労働行為にあたり、無効とした判断をすべて覆した東京地裁判決(昨年11月7日)に対して、義春さんの遺志を継いだ妻の辻井まゆみさん(写真)がおこした控訴審である。
この日は、まゆみさんによる意見陳述が行われた。まゆみさんは、労働委員会、東京地裁の法廷を通じ、今回初めて証言台に立ち訴えた。
まゆみさんは、故義春さんが国労バッジをJR退職までつけ続けてきたのは、「戸塚駅で一緒に勤務して時に2人の仲間が『国鉄分割民営化』で解雇されたことは忘れることができなかったから」と述べた。この陳述は、「なぜバッジの労働委員会命令を捨てなければいけないのですか。訴訟を取り下げたら、元も子もないじゃないですか」と自身が義春さんの遺志を継ぎ、勝つまで闘うという決意を示したものだった。
東京地裁判決は、JR東日本の言い分を100%認め会社の労務管理規則に違反したものについてはどんな処分も可能であるとし、処分は合法、不当労働行為にはあたらないとしたものであった。このことにより、わずか1センチ四方の国労バッジを胸につけただけで、辻井義春さんの年収から約40万円をカットすることを合法にしたのだ。
この裁判は次回判決が出される。まゆみさんは、多くの傍聴者の参加を訴えた。(湯本雅典)
・国労バッジ裁判 東京高裁判決の予定
3月27日(水)13時10分 東京高裁822法廷
(東京メトロ日比谷線、丸の内線、「霞ヶ関」駅下車 A1出口からすぐ)
動画(YouTube)
まゆみさんの陳述書1(pdf)・陳述書2(pdf)
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Last modified on 2013-02-18 21:14:55
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