12.21官邸前デモレポート「福島の人々が必死に叫んでいた」(木下昌明) | |||||||
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今日(12/21)は遅れて到着したので地下鉄の階段を上っていくと、スピーチを終えた宇都宮健児に出くわした。彼は一人一人に握手し、選挙のお礼をいい、坂道を下っていった。 官邸前の行列は相変わらずの長蛇であったが、国会周辺はひところのにぎわいはなかった。プラカードをみてもあまり変わったものはみられなかった。そんななかで福島の人々の必死に叫んでいる姿が目についた。 福島疎開裁判を訴える広場では、子どもに甲状腺の異常が増えていると叫んでいた。経産省では双葉町の窮状を訴える女性がいた。朝の新聞各紙に、双葉町の町議会が井戸川町長の不信任可決したことを大きく取り上げていた。双葉町は事故後、子どものいのちの安全のために直ちに役場ごと県外の埼玉県に移住したことでよく知られている。わたしは双葉町の事態を描いた3本のドキュメンタリーで、県内に残った人々と県外に移った人々との間に確執があることを知っていたが、ついにくるところまできたーーと記事をよんで思った。 映画では、町長は政府や東電にはっきり物を言い、よくがんばっているとみえた。だから県内や県外にかかわりなく町の人々は一体となって、自分たちの境遇を外に向かって主張すべきであった。 それが悲しいかな、被害者同士の足のひっぱり合いになった。ケンカすべきでない者同士がケンカしはじめた。これでは政府と東電は手を叩いて喜ぶだろう。 自民党の大勝で、時代は逆行してゆくなかで、これはその日本社会の縮図のようにみえる。このようにフクシマとその人々は見捨てられていていいのか。(木下昌明) Created by staff01. Last modified on 2012-12-23 14:02:01 Copyright: Default |