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こうした私たちは経産省前にテントを張った(9条改憲阻止の会)
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経産省正門横に徹夜で座り込み

2011.09.11で東京電力福島第一原子力発電所(略:東電原 発)が爆発事件を起こしてから丁度半年経つ。しかしながら、東電も政府も国民に対して確たる事件処理の計画書すら 提示出来ず、国民の、なかんずく福島県民や周辺県民の不安も解消で来ぬ儘、全国に散在する休止中の原発の再開をいそぎ始めた。私 達はこの原発に群がる人脈の策謀を決して許してはならないと思う。

私達「9条改憲阻止の会」は共催団体の一角として東電本社への抗議を 含めたデモを実行し、経産省を1800名の仲間で「人間の鎖」で取り囲み、休止中の原発運転再開阻止の意志を伝えた。「人間の鎖」が終わりに近づいた時に、かねて打ち合わせた「9条改憲阻止の会」が正門近くの北の敷地に座り込み用のテントを張った。

近くで警備をしていた若い警備服の公安警察間がしきりに携帯で連絡を 取っている。私達の方を凝視しながらの電話で、上司に対する報告であることに間違いはない。しかし、警備の部隊は現れない。即応能力には欠けるらしい。あっとい う間の7分であった。テントは完成し、横断幕と幟旗でテントが飾られ、反原発の主張が鮮明になった。

公安警察のコンビが現れ、「テントを撤去するように」と語尾が鮮明でない言葉で話しかけてきた。私達は「テントは公道(歩道も含む)ではなく、柵の外ではあるが経産省の敷地の一部であるので、警察の権限外の場所である」事を伝え、「経産省からの依頼でもあるのなら委任状の類を見せて欲しい」と言った。

コンビは「命令とかではなく、お願いです。テントを撤去してください」と言う。警察が強制力を持っていないことはこの会話からでもわかる。もとより知れたことである。本日は日曜日である。さきほど経産省に対し要望書を提出したときに、「休日なので、受け取れる立場の人間がいない」事を理由に要望書が宙に浮いた事実がある。仮に経産省の管理権限を持った役職者が建物の中に居ても委任状の類を 出すはずがない。公安独自の規制行動であることは明白である。

その日は如何なる暴力装置に悩まされうることもなくテント周辺で活発な討論がおこなわれた。この騒ぎ(?)は深夜に及んだ。

翌12日公安警察、警備警察が大挙してテントに迫った。テントで夜を明かした5人を中心にした「9条改憲阻止の会」のメンバーはテントの前にパイプ椅子を並べて座っていた。早朝に駆けつけたメンバーや「人間の鎖」行動をした若い活動家もいた。白い指揮棒を手にした警備警察の責任者らしき人物が夜明かし組の年長者に「テントを撤去するように」要求している。

当然、その年長者が承諾するわけはない。双方とも相当な「古・・・」である。むしろ「9条改憲阻止の会」側の方が「古・・・」度は経験豊かである。警備・・長ごときに言い負けるわけがない。若い活動家が何かを口走った。

その若い活動家の近くにいた比較的若い公安警察が飛んできて掴みかからんばかり勢いで顔を寄せ若者が座っているパイプ椅子を蹴った。「9条改憲阻止の会」のメンバーは総立ちになり、その行為に抗議した。椅子を蹴られた若者は寸毫の動揺も見せない。恐れ入る。

公安の恫喝は何の役にもたっていない。むしろ周囲の怒りを増幅しただけに終わった。それを機に警備と公安は距離を置き歩道側に移動した。警備だけで何やら謀議を重ねている模様である。警備警察の要請に基づき、夜明かし組の年長者が歩道側へ近寄った。撤去するように要請されているようすが聞こえてくる。夜明かし組の年長者は「私達は貫徹するのみである」と答えているが、警備・・長は執拗に責め立てている。夜明かし組の独 りが警備・・長に近づいて行く。

「警察にテント撤去をせまる権限はないはずですが・・・。それとも何か経産省からの依頼でもあったんですか?」と訊いた。警備・・長は「お前とは話しとらん。俺に近寄るな、あっちへ行け」と恫喝する。この発言がまずかった。

この男性も人後におちないしつこさの持ち主である。尚も警備・・長に迫る。警備・・長は抱きかかえるようにその男性の背中に手を回し、男性の背中を叩いた。さして激しい殴打ではなかったが、警備警察からこのような殴打を受ければたいていの者は恐怖する。しかしこの男性には逆効果であった。怒りに火をつけた。

「警備警察は誰彼かまわず暴力をふるうんだ・・・」、男性は尚も迫った。警備・・長は己の思惑がはずれた事を自覚して距離を取ろうとしたがこの男性は離れない。若くて屈強な二人の警備警察官が二人の間に割って入った。

 市民の目が届かないところではこのような警察官の恫喝と暴力は日常茶飯事のことであると考えた方が良いのかも知れない。

 警備・・長が夜明かし組の年長者に話しかけた。「私達はいつでも行動することが出来る。あなたが承知してくれないなら、そうなった場合、貴方に責任を取って貰うことになるでしょう。貴方とは長い付き合いにありそうですね」 言葉は柔らかいが『私はいつでもテントを実力撤収出来るし、貴方を拘束出来る。貴方を長期間に渡り、留置所に拘束することになりそうだ』と言っている。 そうあって欲しいとはつゆ思わないが、そうなったときの支援態勢は万全を期す必要がある。

(9条改憲阻止の会:冨久亮輔)


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