CS神奈川懇話会「震災後の非正規労働」〜キヤノンの阿久津さんが報告 | |
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10.9 第十五回CS神奈川懇話会「震災後の非正規労働」報告2011年10月9日(土)午後1時30分より、川崎市の中原市民館において、市民連帯神奈川懇話会「震災後の非正規労働」を開催しました。話題提供者は、キャノン非正規労働者組合宇都宮支部の阿久津真一さん(写真上)。この企画は3月に予定されていましたが、3・11東日本大震災による「計画停電」のため延期になっており、この日ようやく実現できました。 阿久津さんはまず、労働者が3・11東日本大震災以後、労働災害や休業に伴う賃金カットやリストラ解雇に直面し、中でも非正規労働者が特に苦しい状況に追い込まれている実態を指摘。そして、北関東を拠点とするキャノン非正規労働者組合のメンバーも、その例外ではなく、歯を食い縛って闘争を続けている現実を訴えました。また、原発で働く請負労働者だけでなく、運輸労働者や清掃労働者や水道労働者なども、被曝の危険にさらされている現実が議論になりました。 続けて阿久津さんは、非正規労働とりわけ偽装請負や違法派遣の問題点と、それを使用する経営者側のメリット、職安法に対する派遣法の成立とその改悪の経緯、そして正社員の減少と賃金低下とデフレとの関係を、スライドを使って説明。さらに、キャノンの職場実態や非正規組合結成にいたる経過と現在までの闘い、裁判闘争と労働委員会での論点、あるいは交流している他の非正規争議の紹介などを、写真や書類も示しながら報告しました。キャノン争議の場合、偽装請負を労働局に告発した後、期間社員として直接雇用されましたが、休業を強いられたあげく、契約更新は拒否されています。 休憩を挟んで質疑応答では、まず主催者が阿久津さんの報告に対してコメントし、上部団体をもたないキャノン非正規労働者組合の運動の作り方や、韓国の非正規労働運動への評価について議論になりました。さらに、1995年の日経連「新時代の日本的経営」、女性労働者と派遣法制定時の状況、そして松下PDP偽装請負裁判判決以降の司法判断をめぐって、参加者全員で活発に討論。加えて、同一職場に正規労働者と非正規労働者が混在することの弊害、すなわち労働者間で格差と差別が広がり、経営による分断・支配が強まり、結局は正規労働者の労働条件も劣悪化している現状などが指摘されました。 最後に、広範な連帯の必要性という観点から、チュニジア・エジプト革命に触発され全米各地に拡大している、「ウォール街を占拠しろ」キャンペーンへの連帯デモに関しても、話題になりました。続いて、「団結まつり」初代実行委員長の佐久間忠夫さん(国労OB)が参加していたこともあり、脱原発と非正規労働撤廃をめざす、今年の「団結まつり」に対する賛同・参加のアピール。そして、阿久津さんが「子どもたちから希望ある未来を奪わないためにも、非正規労働の撤廃をめざして最後まで闘う」と決意表明し、闘争支援を訴えて、集会を終えました。 佐藤和之(CS神奈川世話人) Created by staff01. Last modified on 2011-10-12 11:58:24 Copyright: Default |