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写真速報:シンポジウム「メディアをうらむな、メディアをつくれ」
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事務所がスタジオになった!〜シンポジウム「メディアをうらむな、メディアをつくれ」

9月9日、東京・水道橋の「スペースたんぽぽ」でOurPlanet-TV設立10周年記念シンポジウム「メディアをうらむな、メディアをつくれ」が開かれた。会場はロビーまであふれる約100人が集まった。

シンポジストは、3.11以降連日原発事故解説のユースト配信を行なった原子力資料室の澤井正子さん、大手マスコミに所属しながら個人ブログで放射能問題で活躍している木下黄太さん、そしてOurPlanet-TV代表の白石草さんで、司会は毛利嘉孝さんだった。

澤井正子さんは、ユースト配信を始めた経緯を話す。「3月11日以降、刻々と事態は動いた。リアルタイムに情報を出さないと追いつかない。最初は、個人カメラで始めたがすごいアクセス数でびっくり。プロの協力申し出もあり、あっというまに事務所はスタジオになった。私は電気ばかり使うので最初は懐疑的だったが、これぞ正しい電気の使い方だと思った。後藤政志さんはじめ、私たちはユーストの力で原発事故の実態を連日発信することができた。この力は大きかった」

「ユーストのいいところは当事者が発信できるので、場所も時間も内容も自由になること。いままでマスコミの取材を受けてもつまみ食いされて、言いたいことが伝わらなかった。私は20年間、資料室の仕事をしてきたが、今回は突然テレビのキャスターになった。こんなことは“想定外”だった」

そして視聴者からこんな反応があったという。「見た人からメールなどでたくさんの反応があった。そのなかに“私はいままでNHKを信じて疑わなかった。ところが今回の原子力資料室のユーストを見て、わかった。NHKは北朝鮮の国営放送と同じだったということが」。

木下黄太さんは「サラリーマン化したマスコミの現実」のすさまじさを語った。とくに上から圧力がかかるわけでなく、“空気”に支配され自己規制でものが言えなくなっている現状が報告された。白石草さんは、3.11以降のOurPlanet-TVの仕事を振り返った。「私たちは記録することに徹した。福島では、除染はいうが避難問題はタブーになっている。それこそが一番の問題なのに。二本松市長のインタビューなどOurPlanet-TVは果敢にタブーに挑戦してきた」。それぞれの話が面白く、参加者は引き込まれ、質疑も活発。あっというまの3時間をこえる熱いシンポとなった。またニコ生の動画中継があり、多くの視聴があった。(M)

*写真=澤井さんは、最近、東電が国会に提出した事故マニュアルの黒塗り資料を見せた。これが「情報公開」の中身です。国会(国民)に対してもこんなことを平然とやる企業に原子力をまかせられますか?


Created by staff01. Last modified on 2011-09-10 10:12:00 Copyright: Default

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