こんばんは。会員の稲垣です。
台湾でも日航問題で争議がおこっていますー。
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台湾・日航によるリストラに政府は無策なのか
労働団体が政府の介入を要求する
2010年10月22日 苦労報道
王毅豊 苦労網特約記者
原文(画像あり) http://www.coolloud.org.tw/node/55234
日本航空台湾分公司労働組合と台北市産業総工会、桃園県産業総工会、桃園国際空港労働組合など複数の労働組合の約80人は、今日(22日)労働省前で、日本航空が70名の職員を不当に解雇した問題で抗議行動をおこない、行政院(内閣)および関連部署が共同で日本航空の計画を制限するよう要求した。
日本航空台湾分公司は、この6〜7か月のあいだに70名の客室乗務員を解雇した。業務縮小が解雇の理由にもかかわらず、同じ業務のために日本人客室乗務員を雇用している。日航労組の李幸珍執行委員は、日航が台湾人を犠牲にして日本人の雇用を守ろうとしていると批判している。
日航は、ドイツ線では強力な労働組合の存在ゆえに解雇ができない。中国線でも中国政府が30人までの解雇しか認めないと主張している。しかし台湾線はドル箱にもかかわらず一気に70人もの解雇を行っている。台湾政府がなんら態度表明をせず、労働者を保護していないことも原因の一つだと、労働団体は批判を強めている。
労働組合の幹部は「労工委員会(労働行政を担当する部局、日本の労働省にあたる)の不作為で労働者は上空に帰ることができない」という横断幕を掲げて抗議した。労工委員会の王如玄主任委員(閣僚級)がしっかりと違法解雇を取り締まるべきだと批判する。労組幹部の呉さんは憤りながら言う。「王主任は、労働省は弱い労働者の味方だっていったじゃないの。じゃあ私たちのような弱い労働者にいったい何をしてくれたっていうの?主任は女性で、かつてはNGOのために発言もしてくれたのに」。
日航は今年に入って半分の職員をリストラする計画を発表し、組合は解雇を回避するために「一か月勤務、一か月休暇、賃金は半分に」と提案したにもかかわらず、会社側の強硬な態度は変わらなかった。
解雇された客室乗務員の多くは20年近く務めてきた組合役員だ。李幸珍執行委員は、会社は多額の退職金を節約するため、そして組合に打撃を与えるためにこのような方法をとったと批判している。
桃園県産業総工会の毛振飛委員長は、組合の要求がきわめて限定されたものであったにもかかわらず、会社側は全く拒否をしたが「王主任に良心があるなら、涙の一つを見せてもいいはずだ」と批判した。
法的には政府は2〜20万台湾ドルの罰金を課すことしかできず、資本にとってはほとんど規制にもならないことから、労工委員会が行政院に対して特別報告を提出して、政府の関係部署が連携して日航を規制する必要があると労働団体は主張する。台湾−日本線はアジアでも重要な航路であることから、政府部門が連携して、便数を制限したり、飛行制限を課すことなど、企業に対する効果的な規制が可能である。
毛委員長は、もし政府がこの件に対応しないのであれば、台湾・松山空港〜羽田空港便が就航する10月31日に、松山空港で新航路就航を「祝う」ウォーキングを行うと語った。
日本航空は142名いた客室乗務員に対して、6月に「優遇退職案」を提示し、70名をリストアップした。組合役員によると、会社側は社員に対して優遇退職を迫り、さもなくば解雇すると主張し、さらにもし70人の解雇ができないのであれば、台湾市場からの撤退も厭わないと放言し、組合を動揺させて、リストラを受け入れるように社員に迫ったと組合役員は批判している。52名は圧力に耐え切れずに優遇退職を選び、それを受け入れなかった18名は解雇された。
情報によると、客室乗務員の半減以外に、予約業務なども日本や中国に移転させる計画があるという。また今後、地上勤務の職員に対してもさらなるリストラの動きがあるかもしれない。
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Last modified on 2010-10-27 12:41:19
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