報告 : 「木村百合子さんの公務災害認定裁判を支援する会」総会が開かれる | |
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すべて、新人教師の責任だというのか?〜「木村百合子さんの公務災害認定裁判を支援する会」総会が開かれる 7月10日、静岡市内で故木村百合子さん(享年24歳)の公務災害認定裁判を支援する会総会が開かれ、40名が参加した。 木村百合子さんは、2004年4月に静岡県磐田市内の小学校に採用された。しかし、採用された年の9月に自ら命を絶ったのである。その背景には、クラス運営の難しさと職場、特に管理職、中間管理職のパワハラまがいの強圧的な「指導、管理」があった。両親は公務災害の申請をしたが、地方公務員災害補償基金は「百合子さんへの指導は適切であった」とし申請は却下された。その後、木村さんの遺族を支援する人々が中心となり、「支援する会」が結成され、現在、公務災害申請却下を撤回することを求めた裁判が静岡地裁で闘われている。 総会では、百合子さんの母である和子さん(写真左)は、「この問題は、教育委員会や県が解決してくれるものと信じていた」「すべてが新人教師の責任だというのか」と遺族としての切実な思いを語った。 また弁護団の小笠原弁護士(写真右)からは、「被告の地方公務員公務災害基金は、百合子さんがうつ病を発症した時点を意図的に早め、それ以降の業務の過重性をすべて百合子さんの精神的な脆弱性のせいにしようとしている。本来地方公務員の側に立つべき『公務災害基金』が、こんな乱暴な主張をしていいのか」と被告の議論のずさんさが指摘された。 また、今年2月に発刊された書籍「新採教師はなぜ追いつめられたか」(高文研)の共同編者の佐藤博氏(元東京都公立中学校教員・写真左)から、「学校・教師〜いまその仕事を悩ませるもの、ささえるもの」という講演があった。佐藤氏からは、「一番怒りを覚えるのは、弱いということをもって教員を否定することだ。弱いからこそ、弱い立場の気持ちがわかるのだ」という指摘がされ、「成果を求める体質こそがおかしい。教育の成果は、1年ぐらいで証明されるわけ無いということが、なぜわからないのか」と教育の原点に掘り下げた話がされた。 木村裁判は、あと1〜2回の弁論を経ていよいよ佳境である証人尋問に入る。総会では、「支援する会」の会員は全国で218名に達したことが報告されたが、さらに多くの支援者の拡大が求められている。(湯本雅典) ★次回公判(第11回) ★書籍「新採教師はなぜおいつめられたか」(久富義之、佐藤博編著・高文研・1400円+税)は、全国の書店で好評発売中! Created by staff01. Last modified on 2010-07-11 13:41:08 Copyright: Default |