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【尼崎事故報告書問題 第13弾】JR西が事故被害者に説明会
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黒鉄好@安全問題研究会です。

連続投稿ご容赦ください。
報告書問題、第13弾では被害者に対してJR西日本が行った説明会を取り上げます。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20091212-00000520-san-soci(産経新聞)より

 JR福知山線脱線事故の報告書漏洩(ろうえい)問題で、JR西日本は12日、事故の被害者に対する説明会を兵庫県伊丹市のホテルで開いた。同社が漏洩問題に関する調査結果や改善措置をまとめたことを受けて開催。佐々木隆之社長や情報漏洩に関与した山崎正夫前社長ら元幹部も出席した。佐々木社長は「事故調査委員会の報告書の信頼を損ね、誠に申し訳なく深くおわびを申し上げます」と改めて謝罪、将来にわたって、事故被害者らの心のケアなどを続けることも明らかにした。

 説明会には、神戸第1検察審査会が業務上過失致死傷罪で起訴相当と議決、神戸地検が今月4日に嫌疑不十分で不起訴とした南谷昌二郎元会長や垣内剛元社長も出席した。

 佐々木社長は、山崎前社長らが国土交通省航空・鉄道事故調査委員会(現運輸安全委員会)の当時の委員に接触していた事実について「経営トップによる違反行為であるとともに、社会的責任を有する企業として信頼を裏切る行為」と説明。漏洩にかかわる行為を「過剰な組織防衛」とし位置づけ、根底には、「過度の上意下達や縦割りの社内の風通しの悪さ一体感の欠如もあり、自浄作用も機能していなかった」と会社としての組織に問題があったことを改めて認めた。

 今後は、社員らが被害者の意見を直接聞く場を設けていく取り組みを検討するほか、同社の安全性向上などに向けた取り組みの説明会を毎年開くことや被害者への心のケアもサポートしていくことも報告した。

 一連の問題では、山崎前社長らが当時の事故調査委員に接触し、最終報告書の文言を修正するよう働きかけていたことや、同社が自動列車停止装置(ATS)に関する資料を一部提出していなかったことが判明。捜査資料にも使われる国の事故調査の信頼性が揺らぐ事態を受け、学識経験者のほか事故の被害者や遺族らを交えた検証チームが設置され、今月7日に初会合が開かれた。

 説明会は午後から遺族を対象に行われ、13日も伊丹市内で開催する。

     ◇

 会場の伊丹市のホテルには説明会の開始前、被害者らが次々に訪れた。運輸安全委による事故調査報告書検証チームのメンバーで、事故で次女が負傷した三井ハルコさん(53)=兵庫県川西市=は「JR西から配られた冊子を読んだが、指針ばかり。具体的なことにはあまり触れられていなかった」と話した。JR西は10月にも同じ会場で「おわびの会」を開いたばかり。「過去を謝る会は、もう今回限りにしてほしい」と徒労感をにじませていた。
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「経営トップによる違反行為であるとともに、社会的責任を有する企業として信頼を裏切る行為」「過剰な組織防衛」「過度の上意下達や縦割りの社内の風通しの悪さ一体感の欠如もあり、自浄作用も機能していなかった」としたJR西日本の自己批判は正しい。ただ、これまでの認識を改めて繰り返したに過ぎず、目新しいものは含まれていないが。

今後の取り組みとして「社員らが被害者の意見を直接聞く」「同社の安全性向上などに向けた取り組みの説明会を毎年開く」としたことも、半歩前進といえる。今後は中身をきちんとしたものにさせていく取り組みが必要だと思う。

ただ、「被害者への心のケアもサポート」については、実施方針を打ち出したことは評価するものの、遅きに失したと言わざるを得ない。2006年10月、事故で亡くなった男性の婚約者の女性が自殺、さらに2008年10月にも、事故で負傷した男性が自殺している。また2008年11月には、被害者の救出に当たった看護師がPTSDを発症後、労災の申請を求めて国を提訴する事態も起きている。JR西日本が、こうした人たちも広い意味での被害者と捉えてきちんとサポートしていれば、自殺や提訴などしなくて済んだ人たちなのだ。

JR西日本の対応は、結局全てが後手後手であり、上記の2件の自殺のように手遅れとなる実例も出ている。2件目の自殺と看護師の提訴の事例に至っては、事故発生から3年以上経った後の出来事であり、結局、その間JR西日本は何をしていたのかといわれても仕方がないと思う。

ところで、この説明会に井手元社長は出席しなかったらしい。遺族の前に出ようとせず、逃げ回ってばかりいるこの卑怯者については、改めて書く。

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黒鉄 好 aichi200410@yahoo.co.jp

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