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札幌地域労組〜北海道道路エンジニアリング事件で勝利命令
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札幌地域労組、鈴木です。
先週命令を勝ち取ったケースと、今週、救済申立したケースについて報告 します。

その1 『全面勝利命令―――北海道道路エンジニアリング事件』

北海道労委の判断主旨
●賞与査定の手続き、基準内容などは義務的団交事項である。

●支部組合の団交を促進するための関与は、地域労組の重要な活動。

●会社の団交拒否は、地域労組や支部組合の団結権の行使に支障を及ぼすので、組合の運営に対する 支配介入となる。

 これは今年2月の団体交渉において、組合が賞与査定の結果と方法について説明を求めたところ、 会社側が人事権の範囲であるとして一切の説明を拒んだもの。この際、会社側は査定の是非について 争われた労働判例(安田信託銀行事件85,3/14東京地裁)を引用し、 査定の説明拒否の根拠にした。しかし、この判例は人事考課・査定に関する使用者の裁量権とその範 囲について判示したものであり、団交を拒否できるか否かについての事件ではない。会社の勘違いに ついて組合は団交の中で既に指摘していたが、後に代理人に就いた弁護士まで、その主張を維持した のには正直言って驚いた。

今後は誠実に団体交渉に応ずることさえ確認できれば、いくらでも和解で解決できる事件だった。
使用者側の最後陳述書は僅か30行であった。
こんな事件で、中労委に持っていくとしたら「東京見物が目的か!」と言いたい。
労委命令を速やかに履行させ労使正常化に向けたいと思い、明日、社長と会談する(勝利命令の余裕 で、フレンドリーに行こうと思います)。
今年3月11日の申し立てから命令交付まで8ヶ月で、これは札幌地域労組としてはこれまでの最短だ。

札幌地域労組のHPに申立書から準備書面、命令交付までの書面を開示しました。→

http://www.infosnow.ne.jp/~sgu/sgu-news.htm

命令交付を伝える北海道新聞朝刊→

http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/199857.html

その2 『団交拒否で救済申し立て  N・I・S北海道事件 ------

代理人弁護士、組合の団交要求に対し「非弁活動だ」と団交を拒否』

これは、年末で雇用打ち切りを打診されたPCソフトのプログラミングで働く「偽装請負」の女性労働 者について、社保・雇用保険の加入と、退職勧奨の撤回で団交を求めたのに対し、代理人についた弁 護士(58歳)がこのケースは「業務委託契約の取引上の問題だから、組合の団交要求は非弁活動に あたる」として団交を拒否したもの。

20年活動してきて、「非弁活動」と言われたのは始めてだったので、即、申し立てとなった。

このケースは、1年間会社に出勤し上司から指揮命令を受け、賃金(給与明細あり)を得ていたもの で、これを立証する証拠もふんだんにある。なお、親会社は秋葉原にあるN・I・Sという会社。

救済申し立てを伝える北海道新聞 → http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/200399.html


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