私は国民審査では審査対象の裁判官全員にバッテンをつけます | |||||||
Menu
おしらせ
・レイバーフェスタ2024(12/25) ・レイバーネットTV(12/11) ・あるくラジオ(10/10) ・川柳班(フェスタ投句募集中) ・ブッククラブ(2025/1/11) ・シネクラブ(9/1) ・ねりまの会(10/12) ・フィールドワーク(足尾報告) ・三多摩レイバー映画祭 ・夏期合宿(8/24) ・レイバーネット動画 ●「太田昌国のコラム」第97回(2024/12/10) ●〔週刊 本の発見〕第370回(2024/12/12) ●「根津公子の都教委傍聴記」(2024/11/28) ●川柳「笑い茸」NO.158(2024/10/26) ●フランス発・グローバルニュース第14回(2024/10/20) ●「飛幡祐規 パリの窓から」第96回(2024/12/5) ●「美術館めぐり」第5回(2024/11/25) ★カンパのお願い ■メディア系サイト 原子力資料情報室・たんぽぽ舎・岩上チャンネル(IWJ)・福島事故緊急会議・OurPlanet-TV・経産省前テントひろば・フクロウFoEチャンネル・田中龍作ジャーナル・UPLAN動画・NO HATE TV・なにぬねノンちゃんねる・市民メディア放送局・ニュース打破配信プロジェクト・デモクラシータイムス・The Interschool Journal・湯本雅典HP・アリの一言・デモリサTV・ボトムアップCH・共同テーブル・反貧困ネットワーク・JAL青空チャンネル・川島進ch・独立言論フォーラム・ポリタスTV・choose life project・一月万冊・ArcTimes・ちきゅう座・総がかり行動・市民連合・NPA-TV・こばと通信
|
投稿者: 東本高志 ご承知のとおり、今度の総選挙では最高裁裁判官の国民審査が同時にあります。 以下の9人の裁判官が審査対象となる裁判官です。 那須弘平、涌井紀夫、田原睦夫、近藤崇晴、宮川光治、櫻井龍子、竹内行夫、竹崎博允、金築誠志。 この審査対象裁判官のうち誰にバッテンをつけるべきかどうかについて、ブログやメーリングリスト 上ではさまざまな提案があります。その代表的な提案は以下のようなものだろうと思います。 ■最高裁判官をあなたがチェック!!国民審査で竹内行夫にバッテンを!!(Live in Peace/リブイン ピース) http://liveinpeace.jp/kokuminshinsa.html ■竹×竹バツ2アクションの勧め――最高裁判事の竹内氏(イラク戦争推進)と竹崎氏(裁判員制度 推進)を国民審査で罷免しよう!(平和への結集第2ブログ) http://unitingforpeace.seesaa.net/article/123860190.html ■「一票の不平等」を「合憲」と判断している裁判官(那須弘平裁判官、涌井紀夫裁判官)は「不信 任」を(一人一票実現国民会議) http://www.ippyo.org/question1.html 上記のどの提案にも一理あるのですが、私は今度の国民審査では審査対象のすべての裁判官にバッテ ンをつけるつもりです。 この8月3日に経済学者(元早稲田大学大学院教授)の植草一秀さんが強く冤罪が推認される罪で刑 務所に収監されました。最高裁での実刑判決が確定したことにともなう収監です。懲役4ヶ月(未決 勾留日数60日参入)ということです。刑法には「仮釈放」の規定があり、現行では刑期の3分の2 が経過すると仮釈放されるのが通例のようですから、植草さんはおそらく1か月強の服役の後シャバ に出てこられることにはなると思いますが、「無実」(「疑わしきは罰せず」の原則)の者を強制的 に収監する判決を下した最高裁裁判官の面々、「疑わしきは被告人の利益に」という刑事裁判の大原 則さえ守ることのできない、また守る意志もない。「憲法の番人」どころの話ではない、「権力の番 頭」とでも呼び捨てたいものに成り遂せているいまの最高裁裁判官の面々に私は許しがたいものを感 じます。 なんとこの輩どもの聖人面の見難いことか。この輩どもが居然して愧じないシステムが法のシステム というのであれば、私は、いつまでも「法」というものに信を置くことはできないだろう、と。 植草さんの収監、また最高裁判決の不当性については下記ブログの声明が詳しいです。 ■植草一秀氏の刑事事件弁護団声明(2009年8月3日) http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2009/08/post-4cbe.html 注:私は植草さんの思想と信条の支持者ではありません。とりわけ自公政権から民主党政権への政権 交代の可能性を「無血市民革命」などと評する彼の「知性」には私は特大のクエスチョンを持ちます 。しかし、そのことと植草さんが冤罪であることを信じ、彼を支援しようとする意志を持つこととは 別問題です。 以下、私が今回の国民審査で審査対象の裁判官全員にバッテンをつけようと思う理由です(どの裁判 官も○評価をすることは私にはできません)。 各裁判官の「関与判例」は次のブログを参照しました。 ■第21回最高裁裁判官国民審査対象裁判官の横顔(日本民主法律家協会) http://www.jdla.jp/kokuminshinsa/2009shinsa.html ●那須弘平(なす・こうへい) 【評価 ×】 〔経歴〕 67才 第3小法廷 弁護士出身 2006年5月25日任命 2012年2月10日定年 1964年 東京大学卒。69年弁護士登録(第二東京弁護士会)。 〔評価を×とする理由(関与判例)〕 ・大法廷で、2004年7月の参院選における一票の格差(5.13倍)を合憲とする多数意見に賛成。 ・小法廷で、「君が代」伴奏強制事件につき、伴奏を命ずる職務命令とその違反を理由とする懲戒処 分を合憲とする多数意見に賛成。 ●涌井紀夫(わくい・のりお) 【評価 ×】 〔経歴〕 67才 第1小法廷 裁判官出身 2006年10月16日任命 2012年2月10日定年 1964年 京都大学卒。66年判事補。 〔評価を×とする理由(関与判例)〕 ・大法廷で、2005年9月の衆議院総選挙の小選挙区の一票の格差(2.17倍)および政党と無所属候補 者の選挙運動の差異が問題とされた事件につき、1票の格差も選挙運動の差もどちらも合憲とする多 数意見に賛成。 ・住基ネットを違憲と判断し住民票コードの削除を命じた大阪高裁判決を破棄して住民ら逆転敗訴判 決。 ・NHKの従軍慰安婦報道の改編に対する損害賠償請求事件につき、原審判決を破棄して原告ら逆転敗 訴。 ●田原睦夫(たはら・むつお) 【評価 ×】 〔経歴〕 66才 第3小法廷 弁護士出身 2006年11月1日任命 2013年4月22日定年 1967年 京都大学卒。69年弁護士登録(大阪弁護士会)。 〔評価を×とする理由(関与判例)〕 ・大法廷で、2005年9月の衆議院総選挙の小選挙区の一票の格差(2.17倍)および政党と無所属候補 者の選挙運動の差異が問題とされた事件につき、一票の格差については合憲とする多数意見に賛成、 選挙運動の差異については違憲とする少数意見。 ・小法廷で、「君が代」伴奏強制事件(註3)につき、伴奏を命ずる職務命令とその違反を理由とす る懲戒処分を合憲とする多数意見に賛成。 ●近藤崇晴(こんどう・たかはる) 【評価 ×】 〔経歴〕 65才 第3小法廷 裁判官出身 2007年5月23日任命 2014年3月23日定年 1967年 東京大学卒。69年判事補。 〔評価を×とする理由(関与判例)〕 ・最高裁では、小法廷で、広島市暴走族追放条例事件(註1)について同条例を合憲とする多数意見 に賛成。 ●宮川光治(みやかわ・こうじ) 【評価 ×】 〔経歴〕 67才 第1小法廷 弁護士出身 2008年9月3日任命 2012年2月27日定年 1966年 名古屋大学大学院修士課程修了。68年弁護士登録(東京弁護士会)。 〔評価を×とする理由(関与判例)〕 ・警察庁が新潟県警本部長に送付した通達文書に記載された情報の一部について、その公開は犯罪の 捜査等に支障を及ぼすおそれがあるとして、公開すべしとした原判決を破棄(註2)。 ●櫻井龍子(さくらい・りゅうこ) 【評価 ×】 〔経歴〕 1969年 九州大学卒。70年労働省入局。労働省労政局勤労者福祉部長、労働省女性局長等歴任。 〔評価を×とする理由(関与判例)〕 ・最高裁では、小法廷で、中国残留婦人の国賠訴訟(註3)において上告棄却(原告の請求を棄却) する多数意見に賛成。 ・警察庁が新潟県警本部長に送付した通達文書に記載された情報の一部について、その公開は犯罪の 捜査等に支障を及ぼすおそれがあるとして、公開すべしとした原判決を破棄して不公開を認める(註 2)。 ●竹内行夫(たけうち・ゆきお) 【評価 ×】 〔経歴〕 1966年 京都大学卒。67年外務省入省。 〔評価を×とする理由〕 ・90年代日米防衛協力ガイドライン見直し時に条約局長。インドネシア大使などを経て、02年から05 年まで外務事務次官。事務次官在任中に小泉政権下でアメリカのイラク戦争を支持、03年に航空自衛 隊、04年に陸上自衛隊のイラク派兵を進めた。 ●竹崎博允(たけさき・ひろのぶ) 【評価 ×】 〔経歴〕 1967年 東京大学卒。69年判事補。東京高等裁判所事務局長、最高裁判所事務総長、名古屋高等裁判 所長官、東京高等裁判所長官などを歴任。 〔評価を×とする理由〕 ・09年5月に実施が予定されている裁判員制度の導入に向けて、積極的役割を果たしてきた。最高裁 判所判事に任命されると同時に最高裁判所長官に異例の就任。 ●金築誠志(かねつき・せいし) 【評価 ×】 〔経歴〕 1967年 東京大学卒。69年判事補。最高裁人事局長、東京地裁所長、司法研修所長、大阪高裁長官な どを歴任。 〔評価を×とする理由(関与判例)〕 ・最高裁では、小法廷で、警察庁が新潟県警本部長に送付した通達文書に記載された情報の一部につ いて、その公開は犯罪の捜査等に支障を及ぼすおそれがあるとして、公開すべしとした原判決を破棄 して不公開を認める(註2) 註1:広島市の暴走族追放条例が、暴走族の定義が曖昧で、禁止行為の対象も広範囲かつ基準が抽象 的に過ぎ、憲法21条、31条等に違反する違憲なものであると主張した事件。(07.9.18) 註2:警察庁が新潟県警本部長に送付した凶悪重大犯罪等に係る出所情報の有効活用等を要請する通 達文書に記載された情報のうち、提供する情報の対象者を限定する罪名、出所事由に係る情報、当該 出所情報の活用方法に係る情報について、不公開とした県警本部長の処分に対し、被上告人がその取 消しを求めた事件。(09.7.9) 註3:日本に永住帰国した中国残留婦人が、早期帰国の措置や帰国後の十分な自立支援を受けられな かったとして、国に損害賠償を求めた訴訟。(09.2.12) Created by staff01. Last modified on 2009-08-08 21:29:45 Copyright: Default |