東海林智さん講演会感想〜すさまじい労働現場の実態 | |
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松原です。 きのう(16日)はアジア記者クラブ例会で、東海林智さんの講演がありました。 以下、感想です。 東海林さんは「命を削る貧困の労働現場から」と題して、1時間20分ほど話しましたが、 聞き入ってしまいました。体当たりで現場取材をしてきたジャーナリスト ならでは豊富な実例が提示され、いまの日本の底深い闇を突きつけられました。 全講演記録は、アジア記者クラブ通信に掲載されるそうなので、そちらに ゆずりますが、以下ふたつだけ「東海林さんの話」を紹介しておきます。 ●労働者派遣法は人をモノあるいは商品とみる考え方に基づいている。経営者の意識も この派遣法の10年のなかで完全に腐ってしまった。派遣会社の宣伝文句にこういうフレーズが あった。「注文があれば10分でお届けします」「1週間無料お試しキャンペーン」。 これはピザではなく、人間の話だ。ここに派遣法の本質が見事に示されている。 ●名ばかり管理職は、残業代ゼロ法案といわれて「ホワイトカラー・エグゼンプション」の 先取りである。2人の例を紹介する。18歳の男性で入社して1年したら、「あなたはきょうから 管理監督者になる」と言われ、残業代がゼロになった。見返りは時給が10円アップ しただけ。これで長時間労働を強いられた。30歳女性のケース。入社のとき「この会社には 平社員はいない。いるのは幹部候補とパートだけ」と言われ、入ってすぐに肩書きがついた。 肩書きは「課長代理代行心得」。これで残響代はゼロとされた。ほかの人も「部長代理代行心得」と かみんな肩書きがついていた。 東海林さんの話を聞きながら、憲法・労働法も名ばかりで、こんなデタラメがまかり とおっているのがいまの日本にウンザリしつつ、これに対抗するのは、やはりまともな労働組合・ ユニオンの再生しかないとあらためて痛感した。 ではどこから始めたらいいのか。みんなで知恵を寄せていきたいものだ。 Created by staff01. Last modified on 2009-04-17 17:11:14 Copyright: Default |