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南谷、垣内両氏、遺族会に事故責任認める
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黒鉄好@安全問題研究会です。

JR西日本の企業体質を作り上げてきた「A級戦犯」南谷昌二郎、垣内剛の歴代2社長が、事故遺族でつくる「JR福知山線事故賠償交渉の会」に対し、尼崎事故の原因が「トップダウンの経営」「行き過ぎた省力化」にあることを事実上認めました


これは、もし日本に「鉄道安全運動史」というものがあるならば、その歴史上に燦然と輝くほどの成果であるといえます。

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081214-00000018-mai-soci より

<福知山線脱線>当時のトップ2人、遺族会に事故責任認める(毎日新聞)

 兵庫県尼崎市で05年4月に発生したJR福知山線脱線事故に関し、当時JR西日本の会長だった南谷昌二郎顧問と、社長だった垣内剛顧問の2人が14日、事故遺族でつくる「JR福知山線事故賠償交渉の会」との初めての面談に応じた。同会の遺族によると、事故について会社の責任を認める発言もあったが、具体的な事故原因には言及しなかったという。

 同会は、JR西側との賠償交渉を集団で進める目的で今年5月、三十数遺族で設立。この日は大阪市内に遺族36人が集まり、非公開で面談した。遺族によると、南谷氏は「事故は一運転士だけの責任ではなく、会社のマネジメントに問題があった」と述べた。垣内氏は事故の背景にトップダウンの経営や行き過ぎた省力化があったことを認めた。

 ただ、詳しい事故原因に関しては「航空・鉄道事故調査委の調査結果を尊重する」と繰り返すにとどまった、という。【脇田顕辞、小林祥晃】
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遺族たちの粘りが、ついにJR西日本という病める巨象を動かし始めた。

国鉄職員を首切りし、みずからはそれを恥じるどころか喜々としてJRのトップに就いた南谷、垣内氏が、尼崎事故の背景にトップダウンの経営や行きすぎた省力化にあると認めたのだ。「トップダウンの経営」とは効率を最優先にすること、「行きすぎた省力化」とは利益を極大化することである。それは、利益追求と「日勤教育」に象徴される締め付け支配を両輪とする「民営化」が尼崎事故によって決定的に破綻した事実を両氏が直接認めたということにほかならない。

繰り返そう。鉄道は利益のために走ってはならない。公共性のために奉仕し、走るものでなければならない。そもそも、固定費用が高く、収入の大半が使用対価である鉄道で、儲けなど出る方がおかしいし、それが理解できない経営者は去るべきである。当ブログは過去から現在まで、ずっとそう主張し続けてきた。

国鉄民営化以来、儲けることしか知らなかったJRの経営に、今、「利潤から安全性と公共性へ」というパラダイムチェンジを起こす好機が到来していることは、間違いない。

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黒鉄 好(旧・特急たから)aichi200410@yahoo.co.jp

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http://www.geocities.jp/aichi200410/

鉄道ファンのブログ「人生チャレンジ20000km」
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