立教大学祭で痴漢冤罪のシンポジウム | |
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渋谷区労連の田中瑞穂でございます。 立教大学学園祭St.Paul's Festivalに行ってきました。とても楽しかったです。 さて、主な目的は、学園祭を楽しむことではなく、法学部荒木ゼミ主催のシンポジウム「冤罪・誤判 の防止と救済」に参加することでした。メインは「痴漢冤罪」です。 映画「それでもボクはやってない」で痴漢冤罪は世界中に知られることになりましたが、冤罪被害は 未だに止まりません。このまま、無実の人間が犯罪者とされ続けることに黙っていることがボクには できません。 荒木ゼミは、毎年学園祭で痴漢冤罪のシンポジウムを開催しており、今年は第6回目でした。荒木教 授が来年度で定年退職となりますので、来年が最後です。荒木さんは弁護士登録して弁護人としても 活動しているので、立教でのシンポがなくなっても引き続き取り組みを続けることは間違いありませ ん。荒木さんは痴漢えん罪被害者救済ネットワークの副代表でもあります。 http://www.rikkyo.ne.jp/univ/araki/chikanenzai/ シンポは秋山賢三弁護士、庭山英雄弁護士、今村核弁護士をはじめ、日本の刑事弁護の最高峰がパネ リストとして冤罪事件の構図、痴漢冤罪の深刻さについて発言しました。もちろん、周防正行監督や 、「彼女は嘘をついている」の小泉さん、西武池袋線小林事件、山陽本線事件、沖田国賠事件の当事 者も冤罪被害の悲惨さについて発言し痴漢冤罪をなくさなければならないと熱く訴えました。沖田さ んの最高裁判決が11月7日に出されます。予断は許しませんが、最高裁で口頭弁論が開かれたこと から、無実の沖田さんを痴漢犯人に仕立て上げた女性の責任が問われることと思います。この7日の 最高裁判決は今後の痴漢冤罪事件に大きく影響するものですから注目しています。 http://www.soreboku.jp/index.html http://www.amazon.co.jp/%E5%BD%BC%E5%A5%B3%E3%81%AF%E5%98%98%E3%82%92%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6%E3%81%84%E3%82%8B-%E5%B0%8F%E6%B3%89-%E7%9F%A5%E6%A8%B9/dp/4163687009 http://homepage3.nifty.com/okita-m/ 痴漢の被害に遭遇している若い女性にとって、複雑な事態でもあるのですが、痴漢冤罪で最も苦しむ のは実は女性です。息子を痴漢にされた母、夫を痴漢にされた妻、父を痴漢にされた娘。彼女たちは 逮捕された男性より苦しんでいるのですよ。なんとなく想像できると思います。それに「自称被害者 」の発言だけで有罪がほぼ確定するなんておかしいことです。痴漢事件以外でなんの物証もなく「私 、被害にあいました」と言っただけでは、実際に警察が動かないことも経験上知っている人がいらっ しゃると思います。 シンポはまた、痴漢冤罪ではない「名張毒ぶどう酒事件」「袴田事件」「布川事件」「富山連続婦女 暴行事件」などの紹介と解説がなされ、布川事件の再審請求者である桜井昌司さんが登壇して元気に 決意を語りました。免田事件以降、冤罪なんてなくなったと思っている人も世間一般には多いのです が、ぜんぜん違いますよね。 http://www.fureai.or.jp/~takuo/fukawajiken/ しかし、鉄道会社や自治体交通局の労働組合は何をやっているんでしょうね。 山陽本線事件の被告人の方は鉄道会社の職員で、中国地方ではそれなりに労組が取り組んでいたりす るのですが、全体的に見れば何もやっていないと言っても言い過ぎにはならないでしょう。冤罪被害 者が労組に協力の申し入れに行っても極めて冷淡な対応をするんですよ、労組が。巨大な交通産別も ですが、大きな労組に対して「会社派」とか「御用組合」とか言っている、少数派の「たたかう」労 組も冷たいですね。鉄道会社(+公営企業体)もその労組も痴漢冤罪についての対応は非常に問題だ と思います。女性専用車両は評価しますけどね。 でも、まだやるべきことがあると思います。労組のサイトに「痴漢に間違われたら、駅員について駅 事務室に行かないでください。自動的に警察を呼びますから」とか「駅事務室に行かなくてもホーム に警察を呼ぶから同じことなんですけどね」とか「痴漢に間違われたら気の毒ですがほぼ間違いなく 有罪ですよ」とか書いてくれるだけで全然違うんです。鉄道会社の労組が事実を伝えるだけで、鉄道 利用者は自分の人権が常に脅かされていることを知るし、鉄道の労組を信頼するようになると思うの です。 Created by staff01. Last modified on 2008-11-03 12:35:34 Copyright: Default |