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都清掃下請けでアルバイトの組織化と労使の攻防
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東京都の清掃事業の下請トラック運転手の組合、自治労公共サービス清掃労組に加盟する高嶺支部でアルバイトの組織化に対して解雇攻撃があり、組合は闘っている。今月27日、に決起集会を開木、結集を呼びかけています。中原逸雄(同労組副委員長)からのメールを転送します。
  6/25   高幣 真公
Takahei Masahito <takaheim@jca.apc.org>

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 向島労働基準監督署、高嶺清掃 に郷右近健太君に解雇予告手当
   193,560円を4月30日までに支払えと命令

               中原逸雄(自治労・公共サービス清掃労組副委員長)

 自治労の中の民間労組である自治労・公共サービス清掃労働組合(略称、公共清掃、12支部230名)は、首都圏の清掃関連労働者で構成する合同労組です。公共清掃は未組織の組織化と非正規労働者の組織化に力を入れてきました。葛飾区東立石にある公共清掃の高嶺支部は昨年4月、職場のアルバイト社員の組織化を行いました。5月段階で23名のアルバイト社員が高嶺支部に結集しました。しかし、会社はアルバイトが組合に入ることを嫌い、数々の弾圧を組合にかけてきました。その中の一つである郷右近健太君の解雇について解雇予告手当が払われていないのは違法であるとして、労基署より是正勧告がだされました。
<勧告内容>
 1、郷右近健太君に解雇予告手当193,560円を4月30日までに支払うこと。
 2、有休休暇をアルバイト社員にも法律通り与えること。
 3、残業手当を法律通り支払うこと。この労働条件2点の改善を6月10日までに行い、是正内容を6月11日までに労基署まで報告すること。

 4月17日、向島労働基準監督署は高嶺清掃�に対して、郷右近健太君の解雇予告手当を支払っていないのは違法だから、4月30日までに193,560円支払なさい、と厳しく勧告しました。会社は郷右近君の作業着についても、洗濯して返したにもかかわらず、サイズが違うと言って、賃金カット17,500円も返していません。しかし、ようやく、6月5日になってやっと支払いました。ただし、作業着代はいまだに返していません。

 また、労基署は有給休暇や残業代についても違法なので是正勧告を行いました。有給休暇は最低でも過去1年分の10日と今年度分の10日で20日間あります。また、勤続年数に応じて加算されます。労基署は法律通りこのようにせよと指導したのです。また、残業代も賃金ですから過去2年間について支払うことが勧告されたのです。会社が是正勧告を守るか、しっかりと監視しましょう。東京23区の公共サービスを担う社団法人東京環境保全協会の一員として、違法行為を公的機関から指摘されたことは大いに反省すべきです。不当労働行為やり得とばかりに数々の違法行為を行ってきた会社は、その一つ一つについて社会的に糾弾されていくでしょう。

<賃金仮処分裁判7月中に決定>
 高橋・松本両氏は4月11日に賃金仮払いの仮処分を東京地裁に申し立て、6月27日が第4回審尋で結審の予定でが、会社は引き延ばしを図っています。しかし、7月には決定が出る予定です。近く本訴も申し立てます。

 会社は赤字を理由に東京都環境整備公社の委託業務を3月31日で撤退し、撤退を組合つぶしに利用しました。アルバイトの中心メンバーである高橋君と同じ職場の松本君を「公社が社員として雇うと言っている」と嘘までついて会社を辞めさせようとした挙句に、ウソがばれると3月31日付けで解雇しました。松本君は会社の嘘を見抜き、解雇になっても闘うと決意し、3月21日に組合に加入したのです。会社は強権的に希望退職を募り、多くの仲間が涙をのんで高嶺を去りました。この段階で、公社業務17人中、正社員3名と高橋・松本の二人以外は退職に応じることになったという状況で、二人を解雇する合理的な理由を会社は説明できていません。また、公社の撤退は赤字を理由としていますが、会社提出の決算書からは公社売上の60%を占める販売管理費(これが一番の赤字の最大要因)の説明がありません。裁判を通してこれらは次第に明らかにされるでしょう。

<東京都労働委員会 アルバイトの‘09年3月31日雇い止め問題を申し立て>
 一方労働委員会は新たな解雇問題や公社撤退など新たな状況を踏まえ、整理する必要からいったん取り下げました。そして高橋・松本の解雇問題および来年の3月31日でアルバイト全員の雇い止め問題を中心に、5月25日に改めて申し立てを行いました。6月24日が第1回審問となりました。会社は職場からアルバイト社員をなくし、より身分の不安定な派遣労働者としてなら引き続き雇用してやる、と言っています。

<5・27団体交渉 新たに一人年間35万円の賃金カット通告>
 5月27日の団交で、会社は23区清掃業務の休日出勤を、業務があるのに休日だから休んでください、と提案。しかし、これは一方的に休ませるということです。会社はそこを派遣で埋めるというのです。会社は休日割増運賃まで貰っていながら、正規運転手を排除し、派遣を使ってさらに暴利を得ようとしているのです。こんなことばかりしていたらさらに運賃が引き下げられるし、事故率も高まることは目に見えています。そして、社員組合員は年間15日の休日出勤手当、年間約35万円の減収になります。こんな一方的な乱暴な労務政策は許されるものではありません。

 「非正規労働者の組織化推進!不当解雇撤回!08一時金闘争勝利!
 6・27公共清掃総決起集会」へ
 自治労東京都本部と自治労・公共サービス清掃労組はこのような会社の組合敵視、組合つぶし、数々の不当労働行為を糾弾し、職場に労使対等の慣行確立を目指し、歯をくいしばって頑張っている高嶺支部の組合員を励ますため、6月27日に会社のすぐ裏の渋江公園で表記の集会を開催することを決定しました。産別・同業・地域の総力で渋江公園に結集することを心からお願い申し上げます。

 ▽ 集会開催時間 :午後6時〜8時
 ▽ 会場:渋江公園
  交通アクセス
 ・総武線浅草橋--都営浅草線 京成立石駅下車徒歩6分
 ・日暮里駅--京成青戸--京成立石駅下車6分
 ・地下鉄千代田線綾瀬駅?京成バス新小岩行き 渋江公園下車 
 ・千代田線亀有駅 京成バス新小岩行き?渋江公園下車 
                        2008年6月25日
 自治労・公共サービス清掃労組
   住所 〒123-0864 東京都足立区鹿浜3-27-2
   電話  03−3897−3647 
  高嶺支部 
  住所 〒123-0864 東京都葛飾東立石3―5―1
  電話  03−5670−0262


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