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鉄ちゃんのつぶや記〜共闘会議第7回総会を終えて
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特急たから@福島です。

鉄道と旅と温泉を愛する心の放浪人・特急たからがお送りする不定期コラム、「鉄ち
ゃんのつぶや記」第35号です。

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【鉄ちゃんのつぶや記 第35号】共闘会議第7回総会を終えて

 8日に都内で開催された国鉄闘争共闘会議第7回総会に参加した。
 実を言うと、今回の総会に参加するのはとても気が重かった。昨年、4者4団体が
結成されて以降、国鉄闘争内部の足並みの乱れは座視できないところまで来ているか
らだ。以下、会場での私の発言内容をご紹介する。

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 国鉄闘争は昨年、首切り20年の節目の年の年内に解決する方針を打ち出し、諸行
動を行って来ましたが、年内解決には至らず、闘いは21年目に持ち越しとなりまし
た。

 ところで最近、4者4団体の闘い方を巡っていろいろな声が聞こえてきます。その
多くは皆さんの耳にも入っていると思いますので私から繰り返すことはしませんが、
「雇用・年金・解決金」の3項目が4者4団体の具体的要求となって以降、私が常々
感じているのはなぜ解雇撤回ではなく雇用なのかということです。3項目の解決要求
に関しては、年金の回復は解雇が撤回されなければ実現しないことから、「雇用」は
「解雇撤回」を意味するとの整理がされているようですが、20年前の国鉄「改革」
の時、旧国鉄職員の中には希望退職に応じて政府機関等へ移籍した人もおり、そうし
た人たちも年金を100%受給することができるわけですから、年金回復は厳密に言
えば必ずしも現職復帰とイコールではありません。また、20年前、清算事業団職員
にJR以外の職場をあっせんする(=JRから追い出す)ことが「雇用」対策と呼ば
れていたことを忘れることはできません。原告団の要求は「解雇撤回」とすべきだと
思います。

 20年もの長い闘いを、やりたくてやってきた人はいないと思います。みんな解決
がしたいという気持ちは同じだということも理解しているつもりです。しかし、国鉄
闘争の政治的位置づけは「どんな形であっても良いからとにかく解決したい」という
ような軽々しいものではありません。20年前、日本の新自由主義政策は民活という
名の中曽根臨調路線から始まりました。20年前のあの時、その攻撃を止められなか
ったことが、今日、ワーキングプアといわれる労働者、とりわけ若者たちの苦しみを
もたらしているからです。若者たちに生き生きと人間らしく働ける社会を引き継ぐこ
とができなかった私たちは、若者たちに対する責任を自覚すべきだし、そのために闘
う義務があります。その意味で、20年間、どんなに苦しくても休むことなく続いて
きた原告団の闘いは日本の労働運動にとってかけがえのない宝物です。日本社会が、
弱者切り捨て、人間性破壊の新自由主義とともに滅びるか、資本主義に代わる新たな
社会モデルを構築できるかの重大な岐路にある今このときこそ、原告団は最大限の要
求を掲げて闘わなければならないのです。

 原告団にとって、モデルとなりうる闘いが昨年末の薬害肝炎訴訟原告団の闘いです
。彼女たち原告団は、労働組合にも市民団体にも政治党派にも属していません。なん
の組織的支援もない原告団が、国民世論を味方につけることに成功し、全員一律救済
とともに「政府は謝罪する義務がある」ことを法律に書き込ませるという近年まれな
大勝利を得ました。

しかし、薬害肝炎原告団は何もせずにこの成果を勝ち取ったわけではありません。
いつでも原則的主張を高く掲げ、どんなときでも揺らぐことなくそれを貫き通した彼
女たちの闘いが政府を追い詰めたからこそ、勝利はもたらされたのです。

命がけで闘っている薬害肝炎原告団を前にしても、いかに解決金を切り縮めるかし
か考えていなかった政府が、自分たちのやったことが悪いとも思っていない国鉄闘争
で、みずから進んで原告団に施しをするなどあり得ません。原告団・共闘会議は、勝
利解決したいなら、敵に決意と凄味を見せ付ける必要があります。「私たちを見くび
らないでほしい」と言った27歳の福田衣里子さんに続かなければなりません。

繰り返しますが、私は4者4団体の枠組みが悪いと言っているわけではありません
。数百万人を組織する「連合」が毎年春闘で敗北を続ける一方で、薬害肝炎原告団は
組織などなくても勝てたのですから、枠組みではなく闘い方の問題だと思っています
。4者4団体であれ、他の枠組みであれ、いかに決意を示すか、本気になれるかが重
要です。

 2008年は、闘い方によっては国鉄闘争の納得いく解決のための第1歩を築く年
にできると思います。当事者、そして現在と未来の労働者が「闘ってきて良かった」
「あの闘いがあったから今があるんだ」と胸を張って総括できる解決水準でなければ
なりません。そのためになすべきことはまだ山ほどあり、原告団・共闘会議は今年1
年、腹を括ってほしいと思います。
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 この内容で発言すべきかどうか最後まで迷ったが、自分に嘘をつくことはできない
ので勇気をふるって発言しようと、総会前日の夜に決意した。

 私に発言する勇気を与えてくれたのは、やはり根津公子さんの存在が大きかった。
彼女がみずからの首をかけてまでファシズム教育行政と闘っているときに、首がかか
ってもいない自分が自分を偽ってどうする、と思ったのである。

 総会では団体会員が昨年比で3分の1近く減っている事実が報告された。「根強い
国労アレルギー」があること、共闘会議の方針に賛同できず、離れた団体会員がある
ことを指導部は認めた。13人の会員が発言したが、指導部の方針に諸手を挙げて大
賛成、という発言者は私の見る限り皆無である。こんな会議を経験するのは初めてだ
った。

 私が発言している間、会場は雑音ひとつせず静まりかえっていた。かつて中曽根首
相は「サイレント・マジョリティ(物言わぬ多数派)は自分を支持してくれている」
と確たる根拠もなく豪語したが、私は中曽根のように「この沈黙は暗黙の支持なのだ
」と根拠もなく思えるほど度胸はないし、無邪気でもないのでこの沈黙が奇妙で耐え
難かった。周囲が自分の発言をどう見ているのかわからないまま、ただ時が過ぎてい
く感覚だけを感じる。そんな現実感のない空気が自分を支配しているような錯覚にと
らわれた。

 総会終了後、数名の総会参加者から明確な支持表明があり、意を強くした。ただひ
とつ確信をもって言えることがあるとすれば、民主主義の学校はひとりひとりが自分
の頭で考え、発言し、行動することから始まるということである。そのような13人
の参加者たちが会場にいて、発言できる場所が確保されている限り、闘いの火が消え
ることはないと、今は信じたい。

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特急たから aichi200410@yahoo.co.jp

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