生田卍さんが新アルバム「まつろわず」を発表 | |
[MenuOn] Home | ニュース | イベント | ビデオ | キャンペーン | 韓国 | コラム | About | Help [login ] | |
お久しぶりです!!この度「まつろわず」という新譜を出させて頂きました。今という時代に全うに向き合い、グローバリゼーションにNO!を突き付けたいという思いを込めて制作しました。発表早々、問い合わせや御感想がいくつかの曲に集中しているのに気がつきました。その一つが、8曲目の「逃げろ!」です。 「逃げろ!」は、イラクのファルージャで、米軍が、一つには住民に恐怖を与えるため、また一つには兵士の意識を麻痺させるために、デスメタルやスラッシュメタル(ハードロックの一種)の曲をスピーカー車で流しながら街に侵攻しているというニュースに衝撃を受けて生まれた曲です。ロックが人殺しに使われてる? 本当にもうロックを止めようとさえ思いました、、、。ならば、彼等に、「殺すな!生きろ!」つうロックがあってもいいじゃないか!いや、なければならない!と電撃的におもったのです。言うまでもなく、イラク戦争の第一の被害者はイラクの人々、就中、劣化ウラン兵器などの影響でむしばまれて行く子供たちの命です。私は劣化ウラン廃絶キャンペーン(CADU)のメンバーとして、その被害の深刻さをどうやって皆様に知っていただけるか悪戦苦闘しております。が、ある意味では、加害者である米軍の一人一人のソルジャーも被害者です。拡大する格差の中で、、貧困から脱出しよ うとすれば軍に志願するしかなかったマイノリティーの兵士たちに戦死者は集中しています。現場で劣化ウランの粉塵を決して吸い込む怖れのない戦争屋たちが、机の陰で、怜悧に戦死者の数を数え上げ、石油と兵器による収入をパソコンに打ち込んでいます。 音楽とは不思議な物で、曲を作っている最中や録音時には一種の「憑依」が起こります。この曲の時も、ジョニーやホセが降りて来て、何度も嗚咽してしまいました。ほんとうにどちらの側にも死んで欲しくない、殺して欲しく無いと願いながらつくりました。 この曲は、また、ベ平連の先輩達が、ベトナム戦争当時、米兵をスウェーデンなどに逃していたと言う事実にも触発されています。改めて、彼らの活動に敬意を表し、しっかり「戦うな!逃げろ!殺すな!」という声を出し続けていかなくては!と思ってます。 もうひとつ、多くの反応を頂いているのが、5曲目の「きらきらと〜カビータに」です。 「ラリグラス・ジャパン」というネパールの人身売買に取り組むNGOのネパール・スタディツアー報告のなかで、カビータと出逢いました。歌の中にあるとおり、カビータはムンバイで保護された時にはすでにHIVに感染し、投薬も効果を期待できない状況だったそうです。カビータは、その後カトマンズにあるラリグラスのパートナー団体、マイティネパ−ルの施設に移されるのですが、「口減らし」のために出て行かざるをえなかった故郷は、エイズ感染者の彼女を受け入れるはずは無かったのです。 それなのに、カビータは、最期の最後まで、回りの人たちに感謝し続け、自分の病気の事を詫び続け、そして痩せこけて死んで行きました。一体彼女がどんなわるいことしたというのでしょうか。 格差拡大は国内だけの問題では無く、貧しい国はますます貧しく、その中でも貧しい地域はますます貧しくなっています。たくさんのカビータ達がそのあまりにも不条理なシステムの下で犠牲を強いられいます。カビータ!どうかどうか安らかに眠って下さい。いや眠らないでこの歌を一人でも多くの人に伝えて下さい。 この曲が録音され、完成する直前に、奇跡のようなことが起こりました。ネパール語でカビータはまさしく「歌」を意味していることが分ったのです!彼女が生まれた時、両親はきっとたくさんの願いを込めて「カビータ」と名前を付けたはずです。薄幸だったカビータが「歌」に姿を変えたのだとしか思えませんでした。 ホームページ、sosoband.com にて全曲試聴頂けます。またその中にご購入法も記載しております。渾身の10曲、2000円です。現場にいる人にこそ、育てて頂きたいアルバムです。どうか一度耳を通してみて下さい!! Created by staff01. Last modified on 2008-02-19 10:28:41 Copyright: Default |