詳報 : 8・10 平和の灯を!ヤスクニの闇へ キャンドル行動 | |
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8月10日、東京・一ツ橋の日本教育会館で「平和の灯を! ヤスクニの闇へ キャンドル行動〜ヤスクニ・戦争・貧困〜」と題する集会が開催された。参加した750人は、「靖国」をめぐる学者らの発言に耳を傾け、合祀取り下げを求める呼びかけに呼応し、コンサートでは会場が最高潮の盛り上がりを見せた。 開会のあいさつの後は、第1部・トークセッション(写真)。出席者は高橋哲哉(東京大学教員/戦後責任論)/韓明淑(ハン・ミョンスク/韓国・元総理)/中島岳志(北海道大学教員/近代政治思想史)/安田浩一(ジャーナリスト)。中島岳志さん(北大教員)は、「私の祖父が靖国に祀られていて、私も時おり参拝する。複雑な心境だ」。「いま東京裁判でのパール判事の主張が右派に利用されている。02年の遊就館の改修から靖国は顕彰と追悼一色に変わった。」とコメント。ジャーナリストの安田浩一さんも02年からの靖国の風景の変化について触れたが、「靖国の参拝者が増えても、右翼勢力が増えているわけではない」と分析。 ■「希望は戦争」なのか 高橋哲哉さんは、「靖国には二つの問題=首相の参拝、合祀取消しの問題」があると指摘。そして「希望は戦争」と主張して物議を醸した赤木智弘氏について語った。彼にとって今の平和運動は、自分たちの生活を、安定を守りたいと思っている人々の運動だ。平和憲法を守る運動の中では、赤木氏は知られていない。赤木氏にとっては毎日が戦争で、けっして平和ではない。すなわち運動側の「平和」は、赤木氏らの「平和」ではない。平等な平和をめざすべきだ。 中島さんは「自分たちはロスジェネと言われた世代。人口が多く、大量のフリーターを生み出した。彼らの多くが、『承認されたい』と思っている」。「若者には居場所がない。何をするにも根拠地が必要だ」。 安田さんは「ネット右翼と呼ばれる人たちは、組織に属していない弱者。社会から受益の機会を得ていない人、企業から承認されない人々だ」と述べ、「背景には日本の厳しい雇用の問題がある。ファシズムに共感する空気は、仕事がないという絶望から生まれてきた」。「結局『希望』の問題だ。彼らには受け皿がない。その姿が見えない」と結論づけた。 韓明淑さん(韓国・元総理)は、「靖国神社の本質は戦争神社である」と強調。新自由主義による競争や格差の問題、企業のリストラの問題、韓国内でのキャンドル集会の様子を語り、「日本政府の姿勢は、弱い国には強く、強い国には弱い」と厳しく批判した。 ■感動のコンサート 第2部は靖国への合祀取り下げを求める証言。吉田哲四郎さん(神奈川平和遺族会副代表)、李熙子さん(「NO!合祀」訴訟原告/映画「あんにょん・サヨナラ」主人公)、金城実さん(彫刻家)、チワス・アリさん(ビデオ出演・大阪台湾靖国訴訟原告団長)らが発言。 第3部は平和コンサート。韓国民衆歌手・孫炳輝さんと、「冬のソナタ」などに出演した有名俳優・権海孝さんがギターを抱えて、「イムジン河」などを熱唱した。数々の名曲と力強い歌声に、会場の一体感がさらに強まる。韓国の学生グループ「大学希望」は、和気あいあいとマイム、歌、踊りを披露し、大いに盛り上がった。最後はおなじみ「寿」が登場。定番「前を向いて歩こう」参加者と歌ったあと、出演者全員がステージにあがって締めくくった。 700人の参加者は夜8時、キャンドルウォークに出発。神保町界隈では徘徊する右翼が歩道を占拠。日の丸や日章旗を打ち振り、わめきちらし、あちこちでデモ隊への突入を図った。だが、響きわたる「靖国NO!」の力強いシュプレヒコールが彼らを圧倒。この日の行動を最後まで集中して成功させた。(レイバーネット会員・Y) *関連写真は「写真速報」のページをご覧ください。こちらへ Created by staff01. Last modified on 2008-08-12 22:19:54 Copyright: Default |