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<フィリピントヨタ労組を支援する会の会員でもある酒井徹さんの報告です。>

愛知製鋼:労災隠しの実態―指先は今も変形したまま―
http://imadegawa.exblog.jp/6425375/

■背景には偽装請負
トヨタグループの特殊鋼メーカー・愛知製鋼(旧豊田製鋼)の工場内における労災隠しに
ついて、NPO法人「愛知健康センター」の機関紙・『いのちと健康』9月号に記事が掲載
された。
この問題の背景には、現在 名古屋ふれあいユニオンが取り組んでいる愛知製鋼における
偽装請負問題が存在している。

以下、『いのちと健康』9月号の記事を転載する。

愛知製鋼が偽装請負、下請け社員の労災かくしが存在

2005年冬、東海市・愛知製鋼構内の工場で、右手中指先端を機械ではさむ損傷事故が発生
した。直後に、現場作業長・下請会社の担当者が駆けつけ確認した。本人は大分痛がって
いたが、作業長の口から出た言葉は、驚くことに
「2ヶ月前に社員の○○が怪我をしたばかりだのにこまったなあ・・・まあその怪我と比
べるとかすり傷だから、黙っといてくれ。」と大き目の軍手を渡されて、そのまま仕事を
続けることになる。夜勤終了間際の朝方になっても出血が止まらない状態で、本人だけで
病院に行くことに。

受診時に、「どこでどのように怪我をしたのか?」と質問され正直に答えたところ、「労
働災害保険を適用してください」といわれる。仕方なくその日の診療代金は全額本人負担
に。その後4〜5回通院。全て無保険の本人負担。その翌日も仕事を休ませてもらうこと
なく、痛みをこらえながら勤務することに。現在、被災した方の指先はそのときの怪我の
せいで、変形したままになっている。

工場内作業中に怪我をし、作業長が怪我の現場を確認までしているのに、「報告」をする
と会社の人事考課にも響いてしまうため隠蔽に走ってしまう。被災者の所属する下請け会
社も労働災害の報告をしてしまうと仕事の受注に関係するので、できるだけ報告をしない
ように。

被災から1年以上たった2007年1月に、愛知製鋼事務局内に設置されている内部通報機関
に告発したが、事務局からの回答は「当該社員は関与していない」と信じられない報告が
あった。

■ふれあいユニオンの活動により収集された情報
1.愛知製鋼社員が非正規雇用社員の労働災害を隠している。
2.死にまでは至らない労働災害が報告されない場合がある。
3.愛知労働局は愛知製鋼の偽装請負の実態調査に踏み込んだ。
4.内部通報機関に「社員による労災かくしが行われた」旨報告した。本来内部通報期間
  は実名での通報内容に対しては20日以内に回答しなければいけない義務がある。
  しかし、ふれあいユニオンが、愛知製鋼ほっとライン事務局からの回答を受けたの
  は、なんと7ヶ月も後だった〔酒井注〕。
5.しかも愛知製鋼側の回答は「下請け会社の社員が災害に合ったことは認めるが、愛知
  製鋼社員が労災かくしをした事実は無い」との報告だった。
6.愛知製鋼ほっとライン事務局は、「他社のことに関しては、コメントを控える」とし
  ている。しかし、6月28日よりの労働局実態調査の結果は、「偽装請負」状態であ
  ることが判明。

〔酒井注〕正確には、内部通報機関に告発したのは名古屋ふれあいユニオンではなく、
「下請け」(より正確には、愛知製鋼から見ると「玄孫請け」)会社の従業員。この人は
ふれあいユニオンには加盟していない。

Created by staff01. Last modified on 2007-09-27 23:30:07 Copyright: Default

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