本日3名の死刑執行〜常軌を逸した厳罰化の流れ | |
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*amlメーリングリストより
抗 議 声 明 本日、竹澤一二三さん(東京拘置所)、瀬川光三さん(名古屋拘置所)、岩本義雄 さん(東京拘置所)に死刑が執行されたことに対し、強く抗議する。 竹澤一二三さんは上告をせずに確定しており、岩本義雄さんは控訴を取り下げてお り、最後まで審理が尽くされていない状態で執行された。瀬川光三さんは近年、弁護 人や家族、支援者との交流を一切絶たれていた。 長勢甚遠法務大臣は、昨年12月25日に4名もの大量処刑を行ってからわずか4 カ月後の今年4月に更に3名の死刑執行をし、今回の3名で、在任中合計10名の執 行を行ったことになる。1977年以降、大量処刑を行っている法務大臣でも、最高 7名であり、このような短期間に、多人数の執行を行った法相は存在しない。これは、 法務大臣による独断的な刑事政策の改悪であると断じざるを得ない。 また、8月27日には内閣改造、国会開会後はすでに長勢氏は法務大臣ではない可 能性が大であり、執行の責任を追及されることを免れようとして、この時期を選んで 行ったものに他ならず、姑息と言うほかない。 また、最近の常軌を逸した厳罰化の流れの中で、03年までは年間2〜7人だった 死刑確定者が04年は14人、05年は11人、06年は20人、本年はすでに17 人と激増し、確定者が107人を超えていた異常な状態で、確定者の人数を減らす目 的のために執行を急ぐ行為は、確定判決の増加を更に加速させようとするものであっ て、極めて政治的に行われた死刑執行である。 死刑は、残虐な刑罰であり、民主主義の理念に真っ向から反するものである。死刑 には犯罪抑止効果がないばかりか、かえって、社会の倫理観を荒廃させる。死刑に必 ず冤罪があることは、免田事件、財田川事件、松山事件、島田事件の再審無罪で証明 されたところである。死刑は直ちに廃止されなければならない。 死刑廃止は国際的な潮流であり、すでに世界の3分の2以上の国と地域で死刑は廃 止されている。日本は、国連や欧州連合など国際社会から強く死刑廃止を求められて いる。今回の死刑執行はおよそ許されるべきものではない。 今回の死刑執行は安倍内閣において3回目であり、国家が人を殺す国など「美しい 国」であるはずがなく、更に安倍内閣が掲げる再チャレンジという政策にも真っ向か ら反するものであって、その欺瞞性に強く抗議する。 われわれは、日本政府および法務省並びに法務大臣に対し、今回の死刑執行に強く 抗議するとともに、直ちに以下の施策を実施するよう求める。 1 死刑の執行を停止し、死刑廃止に向けて努力すること。 2 死刑に関する情報を公開すること。 3 死刑確定囚に対する処遇を抜本的に改善すること。 4 犯罪被害者に対する物心両面にわたる援助を拡充すること。 また、最高裁判所並びに全国の裁判所に対して直ちに死刑の濫用を止め、死刑判決 を差し控えるよう強く求める。 2007年8月23日 死刑廃止国際条約の批准を求める フォーラム90 Created by staff01. Last modified on 2007-08-23 12:59:44 Copyright: Default |