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ボンバル機トラブルの背後に見えてきたもの
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T@安全問題研究会です。

今日はニュースを紹介します。

<1>JR西日本、窓口での航空券発売を中止(産経新聞)
http://www.sankei-kansai.com/02_keizai/kei030804.htm

「インターネットや電話による旅行商品の購入が広がり、みどりの窓口での販売実績が減っている現状に合わせる」とのことですが、インターネットを使えない人はどうするのでしょう?

昨年、上場企業の株券電子化がインターネット上だけで公表され、ネットを使わない株主からの批判を受けて各社が取扱いを改めるという出来事が相次いで起こりましたが、最近、「ネットを使えない者は人間にあらず」という風潮が広まっているようで、これも弱者切り捨てのひとつの表れと見ることもできます。

それはともかく、マルス(指定席予約発行機)の中に航空券を入れておくだけなら、コストもかからないでしょうに…。
マルスに入れておくだけで経費がかかるから止めるというのであれば、残念ながら「儲からないものはやらない」という利益優先体質丸出しで、尼崎事故の原因となった平成17年度JR西日本大阪支社長方針「稼ぐ」は今だ健在だと言わなければならないでしょう。

<2>それでもやめられないボンバルディア(中国新聞)
http://www.chugoku-np.co.jp/News/Sp200703140327.html

「ボンバルのメリットは高速度、低燃費、低騒音」だそうで、これだけトラブルが続いても結局、ボンバルディア機へのシフトは続いている、とのこと。

50人〜100人乗りの飛行機には競争相手がおらず、ボンバルの独壇場が続いていることも背景にあるようですが、それならば危険な機体を使い続けるより、安全性を重視してトラブルの少ない100人乗りジェット機を使ってほしいと思います。

結局のところ、「乗客100人に満たない路線に100人乗りのジェット機を使うのはもったいない」というコスト優先の「綱渡り運行」を航空各社に強いる結果になっている要因として、空港各社の行きすぎた分社化があるのでしょう。
不採算路線を子会社化した結果、極端なコスト優先の経営体制がこのような事態を招いているのだと思います。
離島便などの不採算路線もJAL、ANAなどの大手が直営で運行し、儲かる他路線からの内部補助で不採算路線を支えることができれば、危険な低コスト機を導入する必要もなくなるからです。

相次ぐボンバル機トラブルの背後に見えてきたものは、他の交通機関と同様、「利益優先の経営では安全とは両立できない」という真実であると思います。

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