大谷英貴さんへの弔辞(しまざき英治) | |||||||
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弔 辞
大谷さん、あなたと初めてお会いしたのは、90年代のはじめ、国労八王子支部の仲間たちと一緒に、音威子府や稚内などの闘争団を激励に行った折、留萌駅前の「留萌闘争団」の事務所を訪ねたときでした。 あなたは例によってひょうひょうと仕事をこなし、お茶を入れながら、日々の活動(帆立貝や粉石けんなどの製造販売)の話しを聞かせていただいきました。あなたは話すとき、めいっぱい口をあけ、まるで周りの空気を全部吸い込んでしまいそうなくらいでした。少しかすれ声、それがまた実にいい味でした。激励しに行ったのにその声で激励されてしまいました。 二度目は2000年7月、市民自治をめざす三多摩議員ネット有志で留萌市のごみ処理(生ごみの堆肥化、分別収集、食用廃油の回収など)の視察に行った時です。解雇された国労留萌支部の皆さんに留萌市が石鹸製造機を貸し出し、闘争団が家庭食用廃油を回収し、粉石鹸を製造する。“環境美人”と名づけ、全国に販売して、生活資金を得ているという説明をしていただきました。この時も私たちを激励してくださいました。大谷さんは楽天的で人々を明るくさせるそういうお人柄だと強く印象付けられました。 『人らしく生きよう−国労冬物語』では、凍りついた雪のなか、帆立貝の販売、郵便配達のアルバイト、都内への要請行動に汗を流している“働く大谷さん”に何度も感動させられました。 「職場復帰」を闘いとり、名誉を回復実現する道半ばで亡くなられてしまったことは本当に残念でなりません。あなたがその無念さを一番かみしめているのだと思います。『4.28郵政省解雇者』は、最高裁で勝利しました。 池田実さんは3月1日、免職処分からじつに28年ぶりに、原職の赤羽郵便局集配課に職場復帰を果たしました。闘えば必ず道は拓かれる。それを実証しました。 大谷英貴さん。全国の仲間たちが、海を超えた労働者があなたの笑顔と志を受継ぎ、「歴史が正しく書かれる日」に向かって歩み続けます。1047名は必ず正しく生きたといわれる日を迎えることができる。必ず。 あなたに唄をささげ、お別れとさせていただきます。 ♪ 吹雪の夜を歩いてきた ぬかるみを飛び越えてきた 日照りにたたかれてきた 嵐の夜を走ってきた 手を取り合って歩いてきた 節くれだったあれた手に ふるさとをつくる仲間の手から 花をおくろう オレンジの ♪ 安らかにお眠りください 2007年3月7日 三鷹市議会議員・しまざき英治 Created by staff01. Last modified on 2007-03-08 11:06:53 Copyright: Default |