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23日、ケニヤでの世界社会フォーラムは4日目を迎えた。グローバリゼーションの荒波の中で、貧困と環境破壊、人権抑圧など、最も過酷な現実を強いられているアフリカの人々が、「もうひとつの世界」をめざして声をあげている。

土地問題、水の供給、南北の格差など、連日数多くの討論会が行われている中で、23日は差別に反対するIMADRが、人身売買を含む移民問題をテーマにセミナーを開いた。およそ80人が参加した会場で、ナイジェリアやセネガル、それにネパールやスリランカの女性がパネラーになり、アフリカやアジアで子どもや女性の人身売買が増えている現状を語った。司会の武者小路公秀さんは、「グローバリゼーションによって、北側諸国内部での格差が広がり、南北の格差も広がっている。人権侵害を食い止めるため南と北の人々が手を結ばなければならない」と話した。

 また、この日は世界のコミュニティラジオの連合体であるAMARC主催のセミナーも開かれ、アフリカや北欧などのコミュニティ・メディアの関係者が各国の現状を報告した。AMARCの代表であるイギリスのスティーブ・バックレイさんは「草の根メディアは確実に広がっている。それは、世界の社会運動の発展と結びついている。これまで疎外されてきた人々が自分たちの声をあげ始めたのだ。コミュニケーションの権利は人間の基本的な権利であるという認識が広がっている」と話し、市民メディアの発展に自信を示した。

 このあと、午後4時から、日が傾いても陽射しが強い中、日本、フィリピン、台湾、インド、ネパールなど、アジアの労働者がデモを行い、「グローバリゼーション反対」を各国語でシュプレヒコールしながら、会場を練り歩いた。(小山帥人)


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