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LNJ Logo 「もうガマンできない!広がる貧困」11.27院内集会の報告
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By 大地実

●「もうガマンできない!広がる貧困」11・27院内集会

私たちの生活を守ってくれる政治家はいませんか?

 11月27日(火)14:00〜16:00から衆議院第二議員会館第3会 議室で主題の件の集会が行われた。集会は立ち見の人が多く出 るほどの超満員となった。貧因問題は他人事ではなくなってき たと考える人がそれだけ多くなってきた表れであろう。  「豊かな社会での貧因とは、権力の腐敗・政治の貧因の結果 に他ならない」と、私は指摘したい。

 この集会には国会議員も衆参問わずに超党派で参加していて 、各議員がそれぞれ発言した。

 10年前から「餓死者の出る社会福祉政策、3万人を超える 自殺者を出し続ける社会福祉政策」と、自民党の社会福祉政策 を厳しく批判し続けてきた私としては、社民党の阿部知子議員 が「反貧困という集会が国会内で開かれたことは初めてだと思 います。」と言っていたのが、特に印象に残った。

 この集会に参加した知り合いのSさんがリポートをメールで 寄せられた。貧因の実態を知らせる当事者の生の証言は、参加 した国会議員にも伝わったであろう。 その内容を以下引用す る。

 ↓
 ココから

冒頭、反貧困ネットワーク代表の宇都宮弁護士(写真上)は、「貧困は 日本最大の人権問題である。」と口火を切りました。
その言葉を裏付けるように、恐喝事件に遭い、PTSDとな り、ホームレスとなった若者は、切々と身の上を語り、「福祉 に見放され行き場が無くなった時、NPOもやいと出会い、初め て生活保護を知った。生きてよいのだと感じた。」と話してい ました。
誰も好きでホームレスになったわけじゃないのです!
ある野宿者の方は、「ホームレスは自分から生活保護を受けた いとは言わない。
何故ならそう言う教育を受けたからだ。仕事が欲しいとは言う 。が仕事が無い!」と話していました。
当事者発言は、住宅明渡し問題、家賃滞納問題と続きました 。 これとて、一人暮らしの方が病気入院したなど、やむにや まれぬ理由があります。
日本人の元旦那について来日し、夫のDVで離婚したフィリ ピン人女性は、子どもを抱えながら「生保の世話にはなるまい !」と二年頑張った末に生活保護を受け、「生きていることの 大切さ」を知りましたと。 彼女の発言や、パワーハラスメントと闘ってきた女性たちの 発言から、貧困問題に入れ子のように女性差別問題が存在する ことに気付きました。
障害者差別も入れ子の一つでした。
難病友の会の山本創さんは、「(悪法)自立支援法の改正は論 議すらされていない。ヘルパーの離職率は全産業平均の二倍。 」と指摘します。
ヘルパーは障害者の方にとって必要不可欠ですが、そのヘルパ ーが改悪介護保険制度や自立支援法で危機に瀕しています。

参加された政治家の方々ですが、党派別に書いておきます。

民主党
前川きよしげ氏
小宮山洋子氏

社民党
福島みずほ氏
ひもりふみひろ氏
保坂展人氏
阿部知子氏
近藤まさみち氏

共産党
吉井ひでかず氏
にへいそうへい氏

自民党
後藤田正純氏

新党日本
田中康夫氏

無所属
荒井弘幸氏
川田龍平氏

 共産党吉井氏は「貧困は明らかな政治犯罪」と述べ、また社 民党ひもりふみひろ氏は、「OECD勧告を受けたにもかかわらず 政府は無自覚だった。1731万人と言われる非正規労働者は、政 治が作り出した。超党派で取組む。」と述べ、福島みずほ氏も 「六年間格差是正を言ってきたけれどジニ係数云々で逃げられ てきた。労働法制を含む政策の大胆な転換を迫る時」と話しま した。
 また川田龍平氏は、「本来厚労省は財務省と闘うのが役目の はず。」と、行政の本道を指摘しました。

自民党後藤田正純氏の「貧困なんて日本には無いと思ってい たし、思いたかった。しかし現実に貧困は在る!在るというこ とは、政治的不作為であり、責任は重い。」と貧困問題が自己 責任などではなく、解決すべき政治問題であることを率直に認 めた発言は好感を持ちました。

最後に当事者シングルマザーズフォーラム代表の赤石千衣子 氏が、「貧困を自己責任とは言わせない。格差拡大には加害者 がいる。」と締めくくりました。

社民党阿部知子氏が「反貧困という集会が国会内で開かれた ことは初めてだと思います。」と言っていましたが、今日を境 に、日本の貧困問題はハッキリと解決すべき政治的問題となっ たと書いておきます。

反貧困の闘いはこれからです! しかし、この闘いは、かつてのように銃と刀では無く、人々の 連帯と言論の力で 打ち勝つ闘いだと申し上げて報告を終えます。

1731万人の内の一人として
私たちは平和を望みます
Dona Nobis Pacem

ココまで

追伸
 マスコミ記者も来ていたが、果たして彼らはどの程度報道で きるのだろうか? 
 それで、この国の現在のマスコミの報道の質が解かる。
 そのことも注視していくことが必要だろう。

参照:
【主催】
  反貧困ネットワーク(代表:弁護士宇都宮健児)
連絡先:080-3022-4422(事務局長:湯浅誠(NPOもやい) )

反貧困ネットワーク(代表:弁護士宇都宮健児)
162-0814 東京都新宿区新小川町7-7 NKBアゼリアビル202 TEL 080-3022-4422(事務局長:湯浅誠)
Email antipovertycampaign2007@yahoo.co.jp http://www.k5.dion.ne.jp/~hinky/


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