裁判員制度の崩壊が見えた! 11・13反対集会に330人 | |
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■裁判員制度の崩壊が見えた! 反対集会に330人 09年5月に施行が予定されている「裁判員制度」に反対する集会が11月13日、都内であ った。漫画家蛭子能収さんのイラストが掲げられた演壇で、弁護士や学者らが厳しく同 制度を批判。集まった人々は、施行停止の大運動を盛りあげようと決意を新たにした。 (Y) ■全国から駆けつけた人々 「見えた! 裁判員制度の崩壊 11・13東京集会」の主催は「裁判員制度はいらない! 大運動」。午後6時、会場の弁護士会館(東京・霞ヶ関)に次々と人々が参集。舞台 に吊るされた大スクリーンに、BS朝日放送が制作した制度の内容を問う特別番組が映 し出された。
最初に九州大学教授の内田博文さんが講演。裁判員制度には弁護士活動への介入と支配 、そして治安維持の目的があると指摘。「人権の問題を多数決に委ねてはならない。そ れはマジョリティの支配につながる」。国連人権委が日本政府に対し「死刑制度の是非 に世論は関係がない」と勧告したことにも触れた。内田さんは現在の警察・検察主導の 刑事訴訟手続きを批判し、弁護士自治を守ろうと結んだ。呼びかけ人の織田信夫さん( 仙台弁護士会)、松野信夫参議院議員(民主党)がそれぞれ発言した。 田島泰彦さん(上智大学教授・メディア法)は、「裁判員制度はマスコミ統制もねらっ ている。にもかかわらず新聞には批判する論調がない。権力の手のひらに乗せられずに 、主体的な議論を巻き起こそう」と呼びかけた。 制度については、当局の違法宣伝が幅を利かせる反面、先駆的な批判文献も存在する。 田中克人さん(ジャーナリスト※1)は「私たちが本気になって考えなければならない のは、民主主義国家の真の姿だ。広告主に逆らえない大新聞、憲法もろくに教えない学 校教育は問題だ。最高裁は莫大な税金をつぎ込んでPRしている。まさに違憲のデパー トだ」と力を込めた。 ■来年6月の大集会へ 参加者からの発言のあと高山俊吉さん(弁護士※2)が締めくくる。「私はあちこちに 講演に呼ばれて聞かれる。何とかしなくては……、でもいったい何をすればいいのかと 」。「一人ひとりができることをすればいい。裁判員制度は一人ひとりが拒否すれば崩 壊する。拒否者が増えれば、一人の人間が一年中裁判所に呼び出されることになる」。 「来年の6月、2000人規模の会場を取りました。日比谷公会堂です。全国から集ま ってください。痛快に、壮絶に闘おうじゃありませんか」。 高山さんの飄々とした語り口に会場はなごみ、核心を押さえた無駄のない展開に気持ち が引き締まる。裁判員制度は改憲を先取りする天下の悪法だ。まだ間に合う。国民的な 一大反対運動を。(レイバーネット会員・Y) ※1 「殺人犯を裁けますか? 裁判員制度の問題点」駒草出版(2007年) ※2 「裁判員制度はいらない」講談社(2006年) Created by staff01. Last modified on 2007-11-17 11:01:34 Copyright: Default |