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JR連続事故の背景にせまった4・15集会
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 松原です。

 本日(4月15日)、ノーモア尼崎事故キャンペーンのプレ企画として「JR現場から事故を告発する4・15集会」が、東京・全水道会館が開催された。参加者は110名で、ちょうど会場がうまった。労組関係だけでなく、ジャーナリスト・教員・市民など幅広い層が集まった。

 内容は、ビデオ「レールは警告する」の上映、安田浩一氏の講演、JR現場労働者と鉄道ファンによるシンポジウムで、盛りだくさんだったが、中身が濃くたいへん勉強になった。

 ジャーナリストの安田浩一さん(写真)は、千葉のレール破断・羽越線事故・伯備線事故の現場を何度も取材しており、その豊富な体験からのレポート。とくに、1969年の6人が死亡した伯備線の触車事故では、国労が当時の運輸省を相手に大闘争を行ったこと。そして、見張り要員を増やし、二度と事故をくり返さない体制をつくった。その事故が起きた2月13日を期して毎月13日を「保線の日」として安全講習などをやってきた。しかし、JRになってからそうしたことが全て反古にされ、まったく同じ形の触車事故が今回の事故だったという話は印象に残った。

 また、キオスクを押さえているJR会社に対して、マスメディアは一切批判ができなくなっている話。これまでJR幹部のスキャンダルがいかにつぶされてきたかを、実名をあげて話すと聴衆の耳は釘付けになった。ある参加者は「安田さんの書いたものは面白いが、話はもっと面白い」と評した。

 シンポジウムでも、新幹線の運転士が、ロボットのように労務管理されていて、精神がずたずたにされていること。あと5年すると仕事を知っているベテラン労働者がいなくなり、JRが危険水域にはいることなど、現場でなければわからない話が次々に飛び出した。

 会場からは、航空事故と労組の関係などが紹介され、どの産業でも、労働組合が会社の営利優先をチェックしなければ安全は守れないことが浮き彫りにされた。「ノーモア尼崎事故」とは、声を上げる労働者を増やし、まともな労働組合を再生することに鍵をあると、改めて思った。

 今回のシンポジウムはいわば「国内編」。4/22(尼崎)4/25(東京・九段会館)には、その「国際編」となるわけで、とても楽しみだ。


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