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ジョリモーム・日本での船出
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*レイバーネット日本・メーリングリストより

佐々木です。

4月14日東京しごとセンターで開催された「ジョリモーム路上コンサート」D VD完成記念の集いは、50席あまりの会場を満杯にして成功裡に終了しました。 参加者は市民運動、労働運動の関係者をはじめ学生など若い層の参加もあり多彩 でした。「すばらしいグループ」「歌詞がとてもいい」「日本に呼びたい」など の声があがりました。

当日はDVDの上映後、歌詞の翻訳を担当した菊池恵介さん、湯川順夫さん、フ ランスのSUD−PTT(郵便労組)エルワン・ケランのお話がありました。そ の後の質疑も活発でした。 ここでは、ジョリモームの活動の概観と歴史的な位置づけについて話された菊池 さんの報告をかいつまんでご紹介します。

 現在ジョリモームの拠点はパリ郊外のサンドニ市にある。共産党市政のサンド ニ市は1年半くらい前から無料で彼らに劇場と稽古場を提供している。国からの 補助は受けていない。年100回くらいの公演をこなし独立経営を維持している。 ちなみに劇団員はみな同一賃金だ。かれらの活動の基本は、演劇、路上パフォー マンス、ストライキや闘いの現場での激励活動の三つ。党派にこだわらず様々な 闘いに連帯している。演劇の観客層は、3割が労働組合関係や労働者、3割が教 員・学生、3割が路上パフォーマンスを観てやってくる人々だという。  ジョリモームの演劇の系譜は、1930年代にジャック・プレヴェールが主宰 した「10月グループ」に連なる。演劇を通して社会運動を活性化させようとし たこのグループは、権力者をカリカチュアして状況を浮き彫りにし、笑いを通し て抵抗を紡ぎ出した。「10月グループ」はスペイン戦争下で分裂していくが、 戦後その流れは太陽劇団に受け継がれる。ジョリモームの前身は、この太陽劇団 だ。彼らが目指しているのは高級な芸術ではなく、現実に起こっている問題をポ ピュラーに大衆に訴えることである。

日本でのジョリモームの船出は、ささやかながら熱気に満ちたものとなりました。 参加者、関係者のみなさん、ありがとうございました。


Created byStaff. Created on 2005-04-17 19:38:53 / Last modified on 2005-09-05 03:00:23 Copyright: Default

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