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3/20平和コンサートの報告
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世界の人々とともに 3.20平和コンサートin Hibiya

「折り鶴にいつも励まされ」

 アメリカがイラクを攻撃してから丁度1年目の3・20日、世界各地で大規模な抗 議集会が開催された。東京では大雨にも関わらず、日比谷公園内で3箇所(3万 人)、芝公園(3万人)の集会が開催された。参加者は広げた傘で身動きがとれず、 あちこちから流れてくるマイクからのメッセージを耳をたてて聴いていた。

 野外大音楽堂ではWPNのメイン集会が行われていたが、日比谷公園中央に位置す る小音楽堂でも「世界の人々とともに 3.20平和コンサート in Hibiya」が、 陸・海・空・港湾労組20団体の主催で行われていた。主催者の「イラクの民間人は 10000人以上が犠牲になっている。世界の人と平和を取り戻すために平和コン サートを成功させましょう」という挨拶を受けコンサートは始まった。

 参加者の注目を集めたのはロックバンドの「ゴッド・ブレス」(左写真)だった。ゴッド・ブ レスは、誰でも一度は学校の教科書等で目にしたことがあるであろう、広島平和公園 の鶴を持った少女の像のモデル(実在の人物)を親類にもつという。彼らが自己紹介 をした瞬間、会場からは「わ〜っ」という大きな歓声があがった。

 ゴッド・ブレスは「音楽を通して色々なメッセージを伝えて行きたいと思っていま す」といい力の限りの演奏を披露した。「泣いて泣いて泣き疲れて折り鶴にいつも励 まされ・・・」「愛するひとがそばにいませんか・・・」という歌声は広島の歴史の 重さの一端を感じさせてくれた。

 また、高校生からの発言もあり、「僕たちは殺したくも殺されたくもありません」 「(僕たちは)何よりも明日と言う日が保障されています、だらか安心して布団に入 り夢を見ることができます、でもイラクの子どもたちは違います」と命の尊さを自分 なりの表現で訴えていた。

 その後、横井久美子コンサートを終えたのち、アメリカ大使館経由のデモに出発。 イラクへの戦争はもちろんのこと、戦争全般への抗議の声をあげ長い一日を終えた。

 そんな一日でしたが、私も久しぶりにマイクを握り、1時間ほど道行く方々に日頃 の疑問を訴えてみました。「かつて尾崎豊さんという青年がいました。彼は管理教育 に疑問を持ち、学校ではなく歌を選びました。そして『誰も手をさしのべず何かにお びえるなら 自由 平和 そして愛を何でしめすのか』という歌詞を残しました。し かし、そんな彼は命を失いました。それから何年たったのでしょうか。今、戦争の名 のもとに表現の自由もあやしくなっています。もし、彼が生きていたら何を歌うので しょうか?何を想うのでしょうか?平和を表現する方法は色々あると思います。是非 試みてください」そう言って私は会場をあとにしました。

 翌21日、こうした小さな試みのうちのひとつが新聞に取り上げられているのを目 にしました。

レポートと写真/片柳悦正

*レイバーネット日本・メーリングリストより。


Created byStaff. Created on 2004-03-21 19:53:01 / Last modified on 2005-09-05 02:59:39 Copyright: Default

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