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全労協全国一般東京労働組合・日本エタニットパイプ分会 村上博子 (05/08/05)

 当該アスベスト家庭曝露裁判は、8月3日付けで上告が棄却された。  本日夕方、朝日は、『裁判第一小法廷は「上告審として受理すべきものとは認められない」とだけ述べ、実体的な判断は示さなかった。死亡時に解剖されていなかったことや「死因は(石綿特有のがん)中皮腫(ちゅうひしゅ)」とする鑑定結果が1人の専門家からしか出されていないことなどから、請求を棄却した一、二審の判断を覆すのは難しいと判断したとみられ、現行法の枠内での石綿被害の救済の難しさを示した形だ。 』。

 またまた、ものすごい虚偽報道いや、裁判所の欺瞞か、ヒドイものである。 事実は、こうである。 上告理由そのものが、厚労省の中皮腫研究班で、中皮腫という診断が出ており、それを高裁に提出したにもかかわらず、高裁が弁論再開をしないから、弁論を再開して、厚労省研究班の診断をも加味せよ、というきわめてあたりまえのものなのである。 NHKの記者は、判決文や上告理由書を要求してきたので出したが、読んでもらいたい。

 ともかく、棄却という暴挙を裁判所はして、敗訴判決を確定させてしまった。厚労省診断は切り捨てられてしまったのである。一人の権威の医師の診断どころではない、多くの病理学者の目を集め、肺がんに隠蔽される中皮腫を顕在化させたいのであるが、こういうことは、アスベスト資本と激突する行為である。

今、2004世界アスベスト東京会議で、中皮腫か否かと訴えた当該裁判の肝心のプレパラート(病理標本)は、病院が紛失により出せないというのである。これで済むのであろうか?


Created byStaff. Created on 2005-08-06 06:50:19 / Last modified on 2005-09-08 06:25:00 Copyright: Default

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