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イラク攻撃反対:40000人のピースパレード(3月8日東京)


 2003年3月8日(土)東京・日比谷野外音楽堂で、平和を求める47の市民団体が呼びかけた集会「ワールド・ピース・ナウ 3.8」が開催された(実行委員会)。この反戦アクションの基本コンセプトは、「もう戦争はいらない」「イラク攻撃に反対」「日本政府は攻撃に協力しない」「非暴力行動」の4点である。午後2時から始まった日比谷の集会には、予想を大幅に上回る数の40000人の市民・労働者が集まった。その半数以上は10〜30代の若者で(多くは初めて参加)、多数の労働組合も参加した。あまりの参加者の多さに入場制限が行われるという異例の事態となり、会場の外側(pic3)の日比谷公園全体が人々で埋め尽くされた。また日本全国40都市で同時的に反戦イベントが行われ、東京とあわせて総勢5万人以上が参加、日本におけるイラク攻撃抗議行動としては過去最大規模となった。

 集会ではブッシュ政権のイラク攻撃や世論を無視した日本政府の戦争協力・有事法制などに反対する、様々なスピーチ・演奏が行われた。「すべての武器を楽器に」の喜納昌吉さん(pic4)は「花」を熱唱、ノンフィクションライターの吉岡忍さん(pic6・右)はコソボ・アフガン・パレスチナなど殺戮が行われた現場の惨状を報告。アムネスティ・インターナショナル日本のイーデス・ハンソンさん(pic6・左)は、「明日からも続けて反戦の声を上げ続けること」、そのためにまずワールドピースナウで呼びかけている「イラク戦争不支持の要請文」を日本政府宛に送ってほしいと訴えた(ページ末に内容)。数日前までイラク現地を訪れていたピースボートのチョウ・ミスさん(pic7)は、現地の子供たちが戦争をとても恐れているという現状を報告し、「今度イラクに行ったとき、もう一度あの子たちと逢いたい」と述べた。また会場に現れた「小泉首相」(ザ・ニュースペーパー、pic9)は、「こんなに来てくれて良かった、感動した!」「私がいつ戦争賛成と言った?アーミテージさんが協力してくれと言うから“うん”と言っただけじゃないか!」などと発言して会場を笑わせた。

 北朝鮮への軍事的圧力を批判した辛淑玉さん(pic6・中央)は、「かつてマーチン・ルーサー・キングは『私には夢がある』と言った。私にも夢がある。それはイラク・パレスチナ・朝鮮の子供たちを含め、世界のすべての人々が心配なく暮らしていけることです」と語った。被爆国日本に国際問題の平和的解決を学びに来たというオーストリアからの留学生トーマス・ヘネクルさんは、「強い者たちの言う『安全』は彼らの経済的力を守ること、『テロとの戦争』はそれそのものがテロであり犯罪であり侵略だと思う」「憲法9条は今の世界に対する貴重なプレゼントです」と述べた。最後に「制服向上委員会(SKI)」のメンバー(pic13)がベトナムで見た今も残る戦争被害を報告し、オリジナルソング「World Peace Now」を披露した。

 午後3時半から開始されたピースパレードでは、参加者は思い思いのプラカードやパフォーマンスによって街ゆく人々に戦争反対を訴えた。警察の規制によって1車線のみとなっていたこともあり、4万人の長蛇の行進が延々3時間以上続いた。10代の若者や子連れの参加者が多く、歩道から賛意を示す人も目立った。ワールドピースナウ実行委員会では、もしイラク攻撃が開始されたらその日の内に(18時以降なら翌日)アメリカ大使館前で抗議行動に結集するよう呼びかけている。

 VIDEO ACT!動画



PHOTO GALLERY of "World Peace Now 3.8" in Tokyo



report&pics by JNK


写真転載の際はレイバーネット日本へのリンクもお願いします(できればご一報下さい)




イラク戦争不支持の要請文

小泉純一郎内閣総理大臣
川口順子外務大臣
国会議員各位

一、私は、戦争に反対します。
一、日本政府は、アメリカ政府によるイラクへの武力攻撃を支持しないでください。

核兵器、生物・化学兵器の使用を伴わない攻撃であっても、もしアメリカがイラクを攻撃した場合、戦争の犠牲者は25万人、そのほとんどが民間人になることが推定されています。また、飢餓および社会秩序の崩壊によってさらに25万人の命が奪われることも予想されます。もし戦争で核兵器、化学兵器が使われれば死傷者は400万人にまで膨れ上がるだけでなく、放射能汚染、化学物質汚染は将来の世代までを苦しめるおそれがあります。

大量破壊兵器を保有している、あるいは保有している疑いのある国に対して、軍事的先制攻撃を仕掛けることが大量破壊兵器の廃絶に繋がるとは考えられません。かえって大量の命が破壊されてしまいます。

私は、戦争に反対します。そして、政府がアメリカ政府によるイラクへの武力攻撃を支持しないように、強く求めます。


この要請文を送る運動にご協力ください→グリーンピースへ


Created byStaff. Created on 2003-03-09 14:33:36 / Last modified on 2005-09-05 02:59:11 Copyright: Default

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