韓国:起亜車華城、セクハラ加害容疑者の労組加入で議論 | |||||||
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起亜車華城、セクハラ加害容疑者の労組加入で議論対策委、「労組加入撤回」を要求
ソ・ドンフン ニュースセル記者 2012.07.18 09:07
セクハラ容疑を理由に労働組合への加入を拒絶された労働者が最近、労働組合 指導部が変わった後、また申込書を提出して加入した事実が伝えられ、問題に なっている。該当の事業場では「性暴力加害者組合員の加入撤回と性暴力事件 の正しい解決のための対策委員会」(対策委)が構成され、問題の組合員の加入 撤回を主張し、事態を解決するための対策作りを始めた。 ピクニックで酔った加害者、思い出せないと謝罪拒否事件の発端は2008年4月の会社主管のピクニックで始まった。対策委によれば、 起亜自動車華城工場の社内下請業者で働くB(男)氏はピクニックの時、酒に酔っ た状態で同じ会社で働くA(女)氏に近付き、A氏の腕を引いて手で何回も顔を打 つなどして不快感を与え、被害者A氏は数回加害者のB氏に行為の中断を要求し て席を移動したが、その後もB氏はA氏を追いかけてきて、足で尻を叩くなどの セクハラを行ったという。 事件の後、A氏はB氏に当時状況を説明して謝罪を要求したが、B氏は覚えていな いと言って拒否し、A氏はB氏を避け、何の措置も取らなかった。事件はこのま ま埋もれるかと思われたが、2008年11月、B氏が現場管理者の主任に任命され、 A氏はB氏を避けられなくなり、苦しんだA氏は悩んだ末に勇気を出してこの事実 を翌年、職場の同僚に打ち明けた。 以後、被害者と同僚は加害者の実名入りのビラを作り、職場内に事件を知らせ 始め、労働部と国家人権委員会に陳情を提出するなど、加害者B氏の処罰を要求 した。これに労働部と国家人権委では、各々事実確認が難しい点と受付期限が 過ぎたという理由で措置されなかったが、職場内での議論が大きくなったため、 使用者側は加害者を職位解除して転換配置させた。この過程でB氏は事件のビラ の発行人を名誉毀損で告訴するなど、事件に関する事実を否定した。 転換配置の後、同年、加害者は労働組合に加入申込書を提出したが、被害者と 同僚の反発で労働組合はB氏の加入を断った。だがB氏の加入を断った労働組合 指導部の任期が終わる2012年1月にまたB氏は労働組合に加入申込書を提出し、 結局2012年2月、労働組合はB氏の加入を承認した。 対策委構成、労組加入撤回要求一歩遅れて加害者の加入の知らせを聞いた被害者と同僚は、6月に対策委を作り、 労働組合に抗議してB氏の加入撤回を要求した。だが加害者の加入はすでに組合 の承認を受けており、給与控除で組合費を納付し、すでに組合員の身分を取得 した状況だ。また2008年の事件についてB氏は相変らず事実関係を否定しており、 対策委の要求の受け入れは容易ではなさそうだ。 ▲7月12日、対策委は事件経過と要求を含む宣伝物を出退勤する労働者に配った。[出処:ニュースセル] これについて対策委で活動する起亜自動車非正規職分会解雇者のユン・ジュヒョ ン氏は、「労組側では加入撤回は難しく、B氏への懲戒が言われているが、これ までの前例では懲戒で組合を脱退させるのは難しいと思う。またB氏の事件は、 労組加入以前に発生した事件なので初めから組合員になる資格がないと見る べきで、『懲戒』ではなく『加入撤回』が正しい措置だ」と説明した。 一方、対策委はB氏の労働組合加入後ら該当業者のある代議員が、B氏を作業班 の代表に任命し、被害者だと主張するA氏に暴言を吐くなど、もうひとつの加害 を行っているとし、該当代議員を『2次加害者』に指定した。 対策委代表をしている起亜自動車非正規職分会シン・ソンウォン氏は「性暴力 事件以後、第3者が意図と違って被害者に苦痛を倍加させる行為を『2次加害』 という。これはつまり地位を利用して被害者を孤立させたり萎縮させ、事件を 隠す行為と見られる。B氏も労働組合という権力に隠れ、また機会をうかがって 労働組合への加入を試みたのだと思う」と主張した。 自ら出てきた当事者、被害を隠さなければならなかった痛み現在、対策委には起亜車非正規職分会、起亜車解雇者復職闘争委員会(解復闘)、 女性主義社会団体『赤い声』の会員が参加しており、△B氏組合員加入即刻撤回、 △加害者の謝罪と反省、△2次加害代議員自主辞退、△労働組合の被害者保護措置 の要求を工場内に伝えている。 被害者は長く悩んだ末、現在対策委の活動に出ている。2008年の事件について A氏は「後で知った事実だが、当時、ピクニック現場で私だけがBの被害にあっ たのではなく、他の被害者もいた。今こうして事件を知らせ、解決を始めたが 当事者が私のところにきて『一緒にできず申し訳ない。怖くて、出ていく気に なれなかった』と告白した。私も事件の公開が遅れ、きちんと処罰させられ なかったので、こうして表に出てこない被害事例が如何に多いか」とし、 別の被害者がいても出られない現実だと主張した。 続いて被害者は「事件の後にBに状況を説明して謝罪を要求した。当時目撃者も 多かったが、Bは『やれるものならやってみろ』と逆に怒った。私が女で非正規職 だからとこんな待遇を受けても我慢しなければならないのかと思い、とても はがゆくてくやしかった」としてため息をついた。 A氏は事件から4年の時間が過ぎたが、まだ家族にはこの事実を知らないという。 本来家庭ではあまり職場をしない方だが、家族がこの事実を知って受ける衝撃 を考えると、話をすることができないといった。 対策委は1週間に一回の安全教育の時間に職員の前で宣伝戦を行ったりもしたし、 退勤時間を利用して、工場の職員に宣伝ビラを配るなど、この事件を積極的に 知らせている。そしてすべての現場にはA氏も共に参加している。 直接出てくるのは怖くないかという記者の質問にA氏は「話をするために、直接 出るのは易しくはなかった。初めはどこかで話もできず、泣くばかりで眠るこ ともできなかったが、共に戦ってくれて支持してくれる同僚ができ、私の力に なった。今度の事件がうまく解決され、もう職場内で私のような被害者が出な いように対策が作られればうれしい」と答えた。 最近1年4か月の苦しい戦いの末に、セクハラ被害による労災を認められ、工場 に復職した現代自動車牙山工場のある非正規職労働者が、また2次加害と使用者 側の不当な圧力に苦しんでいる事実が知らされ、衝撃を抱かせている。被害の 事実が認められた後も『問題児』扱いされて、また苦しむというのが長い間、 韓国社会に蔓延してきた職場内セクハラの問題だ。 また水面上にあらわれた職場内セクハラの議論をめぐり、対策委と労働組合の 対処が正しい事態解決と対策作りに進むのかに関心が集まっている。(記事提携= ニュースセル) 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2012-07-19 09:21:16 / Last modified on 2012-07-19 09:21:34 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |