韓国:審判台に上がった「キム・オジュンのニュース工場」 | |||||||
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与党の「マスコミのせい」で審判台に上がった「キム・オジュンのニュース工場」[メディアタック]言論弾圧のフレームに隠れずTBSがきちんと答えるべきこと
クォン・スンテク(言論改革市民連帯) 2021.05.04 08:05
ものごとがこじれた原因を外部に見つけるのは本当に楽だ。 いわゆる「精神勝利」というやつだ。 共に民主党が今回の4・7補欠選挙で惨敗した理由をめぐり 「人のせい」にするのに忙しい。 今回の選挙で共に民主党が敗北の原因としているのは多様だ。 代表的に「フェミニズム」のせいだという話があった。 ソウル市と釜山市で補欠選挙が発生した原因が自治体長の性暴力にあったことを忘却した主張だという点で評価する価値さえない。 むしろ選挙の過程で「ジェンダー・イシュー」が課題として提示されなかったことが問題ではないのか。 「検察のせい」、「20代 対 犬××論」も登場した。 与党の要人から「民主党が生きのびる道はただ『検察捜査権完全剥奪』だけ」だとか、 「男が軍隊に行く時、女は社会奉仕を」という無知な発言があふれた。 不公正な「マスコミ」のせいで負けたという荒唐予想された「マスコミのせい」も出てきた。 共に民主党の金鍾珉(キム・ジョンミン)議員は4月8日、MBCラジオの 「金鍾培(キム・ジョンベ)の視線集中」に出演し、 「(メディアの偏向は)補欠選挙ではこの程度だったが、 大統領選挙まで『マスコミが偏向的だ』または『マスコミがグランドの中に入ってきた』 こうした感じを与えるようになれば、 民主主義にかなり大きな侵害要素になったり危険要素になる」と話した。 同党の金容民(キム・ヨンミン)議員も自分のSNSに 「不公正を拡散させるマスコミも本来の位置に戻となければならない」と書いた。 金於俊氏も 「これほどマスコミが検証をしなかった選挙はなかった」、 「(呉世勲(オ・セフン)候補が内谷洞の測量現場にいたという証言の)記事を ポータルが二日間、トップページに載せなかった」と マスコミとポータルに責任を転嫁した。 まず今回の補欠選挙について明確にすべき2種類がある。 内谷洞の土地疑惑がポータルとマスコミを通じて多く露出したとしても、 結果は違わなかっただろうという点がひとつ。 そして共に民主党が敗れたのであって、有権者が敗れた選挙ではないという点が二つ目だ。 もう「マスコミのせい」がいかにとんでもないかを話す番だ。 2016年7月21日。 朴槿恵(パク・クネ)政権の時、共に民主党は国民の党・正義党と共に法改正案を共同発議した。 彼らは当時、その法を「公正放送実現法」と呼んだ。 改正案には公営放送の理事を与野7対6(合計13人)に構成し、 社長の任命などについては2/3の賛成とする特別多数制を適用しようという内容を入れた。 KBSを例に説明するとこうだ。 KBS理事会は慣行的に与野推薦7対4で構成され、 その11人の多数決によって社長が選出されてきた。 青瓦台の好みに合うKBS社長だという批判から抜け出せないのはそうした理由だった。 だから法を改正して野党圏推薦理事が1人でも賛成する中立的人物を公営放送の社長に選ぼうという要求だった。 しかし政治地形に急激な変化が発生した。 国政壟断事態が起きて市民がキャンドルを持って光化門に集まり、 大統領を弾劾する事件が広がっていたのだ。 では常識的に法は改正されるべきだった。 しかし現実はそうではない。 現在まで一文字も法条文は変わっていない。 共に民主党が問題にした公営放送の支配構造もそのままだ。 これは単にKBSだけではない。 MBC、EBS、聯合ニュースも類似の状況に置かれている。 それだけではない。 文在寅政府は 「インターネット上の政治的表現物自主規制転換」を政策として提示したが、 何もなされていない。 むしろフェイク・ニュースを押し出してインターネットを締めつけているのが現在の与党の姿だ。 「親文スピーカー」と呼ばれる放送関係者の金於俊氏はどうか。 彼は「大韓民国で最も影響力あるジャーナリスト」の質問で不動の2位 (1位はJTBCの孫石熙(ソン・ソッキ)社長)を維持している。 そして彼が司会をするTBS金於俊のニュース工場は、 「時事」を標榜しているのに3年連続でラジオ聴取率調査で1位を記録した。 こうした状況で不公正言論のために選挙で負けたとすれば、牛が笑うことではないのか。 TBSニュース工場を審判台に上げた側はどちらか?興味深い点はここにある。 与党の要人が選挙の惨敗の原因として「不公正なマスコミ」を選ぶと、 審判台に上がったのは他でもないTBS金於俊のニュース工場だという事実だ。 4月9日、青瓦台の掲示板に 「金於俊不公正政治放送の交通放送から退出させてください」という国民請願が上がってきたし、 さほど経過せず20万人の同意を得た。 だがTBSニュース工場を審判台にあげたのはまさに与党だった点を忘れてはいけない。 共に民主党の宋永吉(ソン・ヨンギル)議員は自分のSNSに 「ニュース工場がなくなるかもしれません。 金於俊、彼がない朝が恐ろしいですか? この恐怖に勝つ力は私たちの投票です」と掲載した。 宋議員だけではない。 与党の支持者も参加した。 振り返っても奇異な選挙運動に違いない。 そして国民請願が20万人を越え、 与党では受け入れられもしない言論弾圧のフレームをかぶせようと努力中だ。 国民の力の政治的修辞も不都合なのは同じだ。 ソウル市長候補者が偏向を問題にして「金於俊退出」を公約に打ち出していた。 そのため「TBSに対する財政支援中断」を話したりもする。 しかしTBSは現在、メディア財団を設立してソウル市から独立している。 特定の進行者を退出させろという要求は、そもそも不適切だっただけでなく、 可能でもなかった。 金於俊氏に対する出演料の議論も本質を曇らせているのは同じだ。 TBS金於俊のニュース工場をめぐるこのような「言論弾圧」対「進行者交代・廃止」のフレームを見ていると怒りが込み上げる。 該当の番組はこれまでさまざまな問題によって危険が現れてきた。 金於俊氏は 「N番房性搾取事件」、「MeToo運動」、「イ・ヨンス運動家記者会見」などを 政治工作・陰謀説に追い込み、絶えず議論を呼んだ。 自治体長の性暴力事件による補欠選挙で 「金於俊を守れ」と 投票を訴えたことからしてコメディーだったということだ。 その中心にTBS金於俊のニュース工場があった。 聴取率1位を記録しているが、信頼度、中立性、有益性などの項目では、 それだけの指標が出てこない理由をTBSは骨に凍みるほど省察しなければならない。 言論弾圧のフレームに隠れず、国民請願の結果を重く受け入れなければならない。 そして市民の質問に答を出さなければならない。 診断が間違っているから答は出ない選挙敗北の原因を外部にみつける理由は明らかだ。 良く言えば「組織保護」で、くだいて言えば「既得権維持」のためだ。 しかし残念なことに、その「既得権」のために文在寅政府の支持率が下がり、 今回の選挙でも惨敗したというのが専門家と市民の合理的な診断だ。 正確に言えば「偽善的既得権」に対する審判と言える。 とにかく診断から間違っていたのだから、まともな答が出てくるはずがない。 これからもそうだが、相変らず共に民主党に期待しない理由だ。 翻訳/文責:安田(ゆ)
Created byStaff. Created on 2021-05-05 23:11:58 / Last modified on 2021-05-05 23:11:59 Copyright: Default このフォルダのファイル一覧 | 上の階層へ |