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「韓米FTAから1年、成果爆発...政府が勝手に解釈」

「米国でBSEが発生すれば輸入を中断するといったのに... 実態調査もきちんとできず」

チョン・ウニ記者 2013.03.13 18:12

「最近、関税庁は1年になる韓米FTAの効果で対米輸出が史上最高の実績を更新して、4.1%増加したと言って韓米FTAを好評した。しかし2011年の12.8%に較べれば4.1%は非常に小さな増加と評価するのが穏当だ」。

新しい社会を開く研究院のチョン・テイン院長は、政府の各部署が最近、先を 争って提示した韓米FTAの肯定的な効果は誇張だと強く批判した。チョン院長は 3月13日午前、ソウルのフランチスコ会館で韓米FTA阻止汎国民運動本部が開いた 「韓米FTA発効1年、争点と展望」の討論会で、政府の恣意的な統計解釈を指摘した。

▲2009年6月16日、韓米首脳会談中に両国の大統領が韓米FTA実務協議が始まったことについて歓迎の言葉をかわしている。[出処:http://www.mofat.go.kr/]

チョン・テイン院長は、2008年の米国発金融危機と、2011年のヨーロッパ財政 危機のため、韓米FTAと韓EU FTAの効果を検証すること自体が無理だが、これを 考慮しても、どちらも輸出に大きな影響はなかったという立場だ。韓国銀行に よれば、FTA締結国への輸出の増加は平均2.1%で、むしろ韓国の輸出増加全体 の3.7%にも至らない。

彼によれば、対EU輸出は2012年に絶対的な規模が減少し、その割合もまた2006 年から急減している。対米輸出もまた、2009年に急減した後は回復に向かっていて、 2012年に特別な変化があるわけではない。

輸入も2つのFTAの効果と見るべき根拠はないと解釈できる。対EU輸入増加率は 2012年に停滞し、対米輸入はむしろ減少した。これは世界的な景気の低迷で、 韓国の投資需要が減少したことを意味すると指摘した。

品目別には自動車(18.1%)、船舶(165.7%)、非金属製品(57.0%)、工具(42.9%)、 その他非金属(17.8%)等の輸出増加率が高いが、非金属製品を除けば、増加率は 2011年よりすべて減少している。

ただし、韓国製自動車の輸出は消費者の評価の好転などにより、韓米FTAの前か ら大幅に増加しており、自動車部品の輸出増加(12.5%)はFTAに影響されたと見 た。しかし輸出増加率がFTAによる関税率減少幅と比例しておらず、FTAの効果 と主張するのは難しいという意見だ。

政府、米国BSE発生時の輸入中断の約束守れず

討論会では特に、農業、医療、ISAなどの部門で、韓米FTA発効1年間に現れた 問題と今後の争点も討論された。

特に輸入の減少で国内農業に与えた韓米FTAの影響が小さかったという政府の自評 に対し、獣医師として働くパク・サンピョ健康と代案研究委員は、この原因は 世界経済危機、米国穀物危機など、韓米FTA以外の環境的な理由にあるという点を 強調した。

彼はまた「米国でBSEが発生すれば牛肉の輸入を直ちに中断する」という約束を 守れなかったとし、無責任な政府の推進過程を批判した。

2008年のキャンドルデモの時に、韓昇洙国務総理をはじめ、政府は「米国で BSEが発生すれば、即座に牛肉輸入を中断する」という約束を何回も繰り返した。 しかし昨年4月24日、米国のカリフォルニア州で4番目のBSE発生が確認されたが実態調査もきちんとできなかった。

この日討論会を開いた韓米FTA阻止汎国民運動本部は3月15日午前10時、ソウルのフランチスコ教育会館で、韓米FTA発効1年に対する立場を明らかにする記者会見を行う予定だ。 同日午後2時、国会小会議室では韓米FTA発効1年評価討論会も開かれる。 この日の討論会は、民主統合党チェ・ギュソン、金光珍(キム・グァンジン)、裵奇雲(ペ・ギウン)議員と統合進歩党金先東(キム・ソンドン)議員が共同で主催する。

原文(チャムセサン)

翻訳/文責:安田(ゆ)
著作物の利用は、原著作物の規定により情報共有ライセンスバージョン2:営利利用不可仮訳 )に従います。


Created byStaff. Created on 2013-03-16 02:18:48 / Last modified on 2013-03-16 13:23:50 Copyright: Default

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