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LNJ Logo 渡部通信(8/15、8/20) : 「はやきはこける」と負の遺産/英語スピーキングテスト
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渡部通信(8/15) : 
明けない夜はない(270)<若者を再び戦場に送るな!(20)「はや きはこける」と負の遺産>


============================= 昨日(8月14日、敗戦記念日の前日)、岸田首相は9月に行われる 自民党の総裁選に出馬しないことを発表した。 これにより岸田政権は退陣することになった。 岸田内閣が発足した2021年10月4日の翌日、私は、 「明けない夜はない(80)に次のようなことを書いた。(少し長いがご容赦を) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 自民党は7月から野党が要求してきた臨時国会を開かず、 党利党略を優先させ、9月29日に総裁選を行った。 総裁選の結果岸田氏が選ばれたが、 これまでの自民党の体質をそのまま温存したようなものだった。 それが暴露され、自民党の支持率が下がるのを恐れ、 岸田氏は昨日(10月4日)新内閣を組閣すると同時に、 国会審議をまたも避け、 「先んずる者人を制す」とばかりに、急遽、 17日に衆院を解散、31日に投開票するとした。 岸田氏は、「特技は人の話をしっかり聞くこと」 などと述べていたが、それは全くのウソだった。 また、岸田氏は、「森友学園」問題について、 「さらなる説明をしなければならない課題だ」とも述べていたが、 総選挙中に「不要だ」と述べるに至った。 また、9条を含む改憲について、 「自分の自民党総裁選期間中に成し遂げたい」と述べている。 基本的にはアベ・スガ政権と同じである。 ・・・・・・ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー そして私は、」最後に次のように指摘しておいた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 岸田氏は宮本武蔵の『五輪書』が愛読書のようだが、 そこには「はやきはこける」という言葉もある。 わたしたちは一歩一歩である。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー あれから3年10か月弱、彼は何をやってきたか。 主なものを検討してみる。 〇彼は当初、格差拡大を招いた「アベノミクス」を批判し、 「新たな資本主義」などといって「成長」より「分配」を強調していた。 しかし、株価が下がり経済界から批判されると、簡単に、 2022年春以降は「成長」重視へと大きく舵を切った。 〇2022年7月に安倍元首相が銃撃死し、 安倍氏と旧統一教会の問題が明らかになった。 しかし、多くの反対の声を無視して安倍氏の国葬を強行した。 〇でも、旧統一教会の問題に取り組まざるを得なくなり、 政権維持の為に場当たり的に関係者を処分した。 しかし、自分も彼らと接点があったにも関わらず責任を取らず、 旧統一教会の問題は未解決のままである。 〇昨年11月に表面化した裏金問題も、関係した議員らを処分した。 しかし、自民党の総裁である岸田氏はまたしても責任をとらず、 「改正政治資金規正法」はまさにザル法で、派閥解散も進んでいない。 それどころかすでに政治資金パーテイが再開している。 要するに彼は、政権維持のために、 絶えず「先んじる者の人を制す」とばかりに、 目前主義で場当たり式に様々なことをやってきたが、 いずれも中途半端で支持率は低迷し、 自民党内部からもこれでは選挙が闘えないとの声が高まる中、 追い込まれての退陣となったのである。 そして、9条を含む改憲について、 「自分の自民党総裁選期間中に成し遂げたい」と述べていたことは 不可能となった。 まさに「はやきはこける」だった。 しかし、一方で彼は、日本にとって極めて重大なことを 国会も通さずにやってきた。それは特に次の二つの事である。 第一に、2022年12月16日、安保関連三文書を閣議だけで決定し、 そこに「敵基地攻撃能力」の保有や防衛費の倍増を盛り込んだ。 これは戦後の防衛政策の根本的改悪であり、戦争準備の具体化である。 同時に南西諸島をはじめ全国の軍事基地化を急ピッチで進めた。 また、今年4月10日の日米首脳会談で、 アメリカとの「グローバルパートナーシップ」を確約、 自衛隊は米軍と一体化(実際上は米軍の下部組織)することになった。 平和国家日本が戦争国家アメリカと運命共同体になったのである これら二つの事に関して、アメリカのバイデン大統領は昨日(14日)、 岸田首相は「日米同盟を新たな高みへと導くために、ともに取り組んできた」、 彼の「リーダーシップは歴史的というほかない」と持ち上げた。 第二に、原発の再稼働と福島第一原発の汚染水海洋放出(2023年8月24日)である。 日本は世界でも有数の地震国である。 この1月1日には能登地震があり、珠洲原発が立てられなくてよかったといわれている。 また8月8日には日向灘地震が起こり、 近く大規模な南海トラフト地震が起きるかもしれないといわれている。 しかも原発の放射性廃棄物の処理は全くメドが立たないままである。 こうした岸田政権の負の遺産によって、 日本社会は、新たな「戦争」と新たな「原発事故」の危機に さらされるようになったといっても過言ではない。 私たちは非常に危険な時代を生きるようになってきた。 これらの動きを阻止し、日本を平和で安全な社会にするためには、 全国各地の「草の根」からの粘り強い運動以外にないだろう。 つまり、「草の根」からの「世直し」である。 全国の皆さん、そのために共に声を上げ、闘いましょう!! ============================= 渡部通信(8/20) :
明けない夜はない(271)<若者を再び戦場に送るな!(21)英 語スピーキングテストのその後>


============================= 7月の都知事選で、小池都知事は「英語スピーキングテスト」について 一言も触れませんでした。 本日(8月19日)この問題で『緊急!夏の市民大集会』が 都議会2階・第2会議室で開かれました。50人弱参加?オンラインで52人。 最初に、「入試改革を考える会」(2019年10月、大学教授や予備校講師らで結成) 代表の大内裕和(武蔵大学教授)さんより、 2021年以降の反対運動の経緯が報告されました。 そこで特徴的だったのは、この問題で、 ・「高校入試へのスピーキングテスト導入の中止を求める会」 ・「都立高校入試英語スピーキングテストに反対する保護者の会」、 ・「英語スピーキング議連」(42名) などが発足し、このテストのいい加減さを暴露、 東京都教育委員会や都議会に働きかけてきたということでした。 また、「入試改革を考える会」の大内・吉田氏らが原告となって、 第一回テスト(2022年11月27日)の直前に、小池都知事らに対し 「住民訴訟」を提訴(2022年11月)したことでした。 すると、2023年7月には、最初の事業者「ベネッセ」は撤退、 「ブリテイッシュカウンシル」に代わることになりました。 しかし今度は一年生、二年生にも行われることになり、 2023年11月に、ESAT−J試験実施がなされました。 すると再び「音漏れ」や様々な問題も発生しました。 これについては添付しました 『ESAT(英語スピーキングテスト)の結果を 都立高校入試に使うのはやめてうださい!』 をご覧ください。実によくまとめてあります。 集会では、英語教員・保護者・区議・都議らから、 添付資料にかかわる具体的な問題が次々に話されました。 その後、大内さんは、反対運動の成果と今後の課題について 提案しました。(・・・等部分は割愛部分です) ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 1 反対する専門家・学校現場・市民・議員との幅広い「共闘」形成 ・・・ 運動の成果 (1)ESAT−J事業からベネッセを撤退させた。 (2)東京都以外への・・拡大を現時点まで阻止している。 (3)・・小池都知事が自らの成果としてPRしにくくなった。 ・・都知事選でも・全く言及なし。 2 都教委と都議会・小池与党の問題性があきらかとなる。 ・都教委は「不受験者の扱い」「音漏れ」「平均点疑惑」「採点ミス」 などについての疑問に答えない。・・「市民常識が欠如」・・ 3 EASAT−J住民訴訟 ・・・ 次回 2024年9月11日 弁論準備手続期日(非公開) 4 ESAT−Jから見えてくる「公共(Public)の 「民営化」=「私物化」という問題点 ・・・ 5 今後の課題 (1)どうやって都立高入試での活用を中止においこむか (a)不受験者の仮結果による「逆転」の実態を明らかにする ・・・ (b)「音は聴こえるが、解答には影響がない」という 都側の言い分を覆す ・・・ (c)ESAT−J住民訴訟での原告勝訴 2025年中に判決が出る可能性が高い。 (2)ESAT−J事業全体の課題を問う Year1(1年生)とYear2(二年生)の問題 ・・・ 2024年度から中学全学年で運営し、ブリテイッシュカウンシルと 6年間で210億円で協定をむすんだ・・ Year1とYear2は都立高校入試とは直接関係がない。 ・・むしろ中学校での教育と関係が深い。都議会だけでなく 都内の区議会・市議会で議論すべき課題である。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 集会に参加した私は、 このようにして「草の根」からの運動が広がっていく、 つまり「草の根」からの「共闘」が生まれていくのだと思いました。 現在、全国各地で、それぞれの地域で抱えている問題に対し、 様々な住民運動や市民運動などが起きています。 同時に様々な困難にもぶつかっていると思います。 しかし、三人寄れば文殊の知恵。 力を合わせ、連帯しながら、運動を発展させましょう。 ********************************************************* 「都教委包囲首都圏ネットワーク」のブログのアドレス http://houinet.blogspot.jp/ 千葉高教組『日の丸・君が代』対策委員会」のホームページ http://hinokimitcb.web.fc2.com/ 「ひのきみ全国ネット」のウェブサイト http://hinokimi.web.fc2.com/

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